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コモディティ投資とは|CFDで運用する4つの魅力やメリット・デメリットなどをわかりやすく解説


コモディティ投資は、商品(コモディティ)と呼ばれる貴金属やエネルギー、農産物などに投資を行うことです。

例として、金・銀・原油・コーン・大豆などさまざまな資源が挙げられます。

本記事では、CFD取引でコモディティ投資を行う4つの魅力と、メリットやデメリットなどをわかりやすく解説します。

コモディティ投資とは

コモディティ投資とは

コモディティ(commodity)とは、日本語で「商品」という意味です。

投資の世界における商品とは、一般的に以下のような品目(投資対象)を指します。

カテゴリ 品目
貴金属 金(ゴールド)銀(シルバー)・銅など
エネルギー 原油・天然ガスなど
農産物 コーン・大豆など

これらの商品に投資することを「コモディティ投資」と呼びます。

また、一般的に貴金属やエネルギーは「ハードコモディティ」、農産物は「ソフトコモディティ」と呼ばれます。

コモディティの投資方法は、主に以下の通りです。

投資方法 内容
現物取引 実際に金や銀などの現物を保有する
投資信託 専門家や金融機関に運用を任せる
CFD 現物を保有せず差金のみをやり取りする(差金決済

(コモディティへの投資方法は「コモディティに投資を行う3つの方法」で解説)

コモディティは株式や債券などとは異なる値動きをする傾向があります。

このため、オルタナティブ資産としても、多くの投資家から注目を集めています。

コモディティ投資を行う2つのメリット

コモディティ投資を行うメリットは、主に以下の2点です。

  • ・【メリット1】インフレ(インフレーション)に強い
  • ・【メリット2】投資の分散効果がある

【メリット1】インフレ(インフレーション)に強い

コモディティは、インフレ(インフレーション)に強い傾向があります。

インフレとは、モノの価値が継続的に上昇している状態を指します。

インフレとは

インフレの進行とともに、モノであるコモディティは資産価値が上がり、反対に現金の資産価値は下がります。

例えば2021年や2022年には、コロナショックやロシアウクライナ問題などの影響で世界的なインフレが進行しました。

以下のグラフは、米国のインフレ動向を示す指標の1つであるCPI(消費者物価指数)の推移を示したものです。

CPIの推移

2021年1月時点でのCPIは、前年比+1.4%で推移していましたが、2022年6月には+9.1%まで上昇しています。

このインフレの高進によって、エネルギーや農産物の価格が大きな上昇を見せました。

以下は、2種類のエネルギー商品(天然ガス、WTI原油)の日足チャートです。

天然ガス、WTI原油のチャート
出典:TradingView

2021年~2022年のインフレ高進の際に、いずれも大きく上昇していることがわかります。

続いて以下は、農産物(コーン・砂糖・小麦・大豆)の日足チャートです。

農産物のチャート
出典:TradingView

農産物もエネルギーと同じく、価格が大きく上昇したことがわかります。

このようにコモディティはインフレに強い傾向があるため、インフレ対策の投資方法の1つとして考えられます。

【メリット2】投資の分散効果がある

コモディティは、株式や債券などの伝統的資産とは値動きが異なる傾向のある「オルタナティブ資産」として注目を集めています。

例えば金(ゴールド)は「有事の金」と呼ばれ安全資産として位置づけられ、戦争や災害などで世界が混乱に陥ると、株式や債券は売られるのに対して、金は買われる傾向にあります。

金投資の始め方については、「金投資の始め方|メリット・デメリットや初心者向けの運用方法を解説」の記事で詳しく解説しています。

なお、リーマンショックやコロナショックのような歴史的なショック相場では、金も含めて全ての資産が売られる傾向が見られます。

コロナショックの際は金も売られましたが、全ての資産の投げ売りが収まった後で、すぐに価格が戻ったのは金でした。

以下は、コロナショック時の金とNYダウを表示させたチャートです。

ゴールドとNYダウ
出典:TradingView

①の時点で金は少し下落したのみですが、NYダウは安値を更新するほど大きく下落しています。

また、②の時点ですでに金は以前の高値を更新していますが、NYダウはまだ半値程度しか回復していません。

その後も金価格は上昇しており、この値動きからも金が有事に強いことを確認できます。

コモディティ投資を行う2つのデメリット

コモディティ投資を行うデメリットは、主に以下の2点です。

  • ・【デメリット1】インカムゲインで利益を狙えない
  • ・【デメリット2】価格の変動要因が様々であり値動きの予測が難しい

【デメリット1】インカムゲインで利益を狙えない

コモディティ投資は、株式投資でいう配当金のようなインカムゲイン(資産を保有しているだけで得られる利益)がありません。

売買によるキャピタルゲイン(売買差益)を狙うことが基本です。

【デメリット2】価格の変動要因が様々であり値動きの予測が難しい

コモディティ相場は変動要因が様々であり、値動きの予測が難しい傾向があります。

例えば、農作物は、天候や災害の影響を受けやすく、災害が起きて作物が育たなくなると、供給が減って需要とのバランスが崩れ、価格に大きな影響を及ぼします。

このような自然災害の予測は難しいことを、事前に認識しておく必要があります。

コモディティ投資を行う3つの方法

コモディティ投資を行う方法は、主に以下3つあります。

  • ・【投資方法1】CFD(差金決済取引)
  • ・【投資方法2】現物取引
  • ・【投資方法3】投資信託・ETF

【投資方法1】CFD(差金決済取引)

CFD(差金決済取引)とは、FXと同様の取引です。

原油や金(ゴールド)などの商品に投資を行いますが、実際に現物を保有することはなく、取引開始時に証拠金(担保のようなもの)を預け入れ、取引により発生した損益のみを受け渡します。

コモディティ投資をCFDで運用するメリットは、主に以下の4つです。

  • ①:レバレッジを活用できる
  • ②:ほぼ24時間取引できる
  • ③:リアルタイムで取引できる
  • ④:投資信託のリスクヘッジとしても使える

それぞれの詳細は「コモディティ投資をCFDで運用する4つのメリット」の段落で詳しく解説しています。

また、CFD(差金決済取引)については、「CFD(差金決済取引)とは?初心者のための基礎知識」の記事で詳しく解説しています。

【投資方法2】現物取引

現物取引とは「金や銀などの貴金属を実際に購入・保有し、買取業者などへ売ることで利益を狙う投資」のことです。

エネルギーと農産物については保有が難しいため、コモディティ投資の現物取引では、主に貴金属が対象です。

ただし、金や銀などの貴金属は盗難リスクなどがあることに注意が必要です。

【投資方法3】投資信託・ETF

投資信託とは、投資家から集めたお金を、投資家の代わりに専門家が運用する投資方法です。

投資額や運用成績に応じて、投資家に利益が分配されます。

投資信託の中には、ETF(上場投資信託)と呼ばれる種類もあり、株式と同じようにリアルタイムでの売買が可能です。

以上がコモディティ投資を行う際の3つの方法です。

コモディティ投資は、「CFD、投資信託、ETF」で選ぶのが一般的で、それぞれのメリットとデメリットをまとめると、以下の通りです。

投資方法メリットデメリット
CFD レバレッジ取引により、少額から始められ、用意した資金の何倍も大きな取引が可能
・24時間取引可能
・コモディティだけではなく、株価指数など投資対象も豊富
・レバレッジ取引は大きな損失を発生させるリスクがある
・ファイナンシングコスト(ポジションを翌日に持ち越した場合に金利の支払いが発生すること)が発生する
・ロスカットリスク(強制決済)がある
投資信託 ・投資の専門家が代わりに運用してくれるので、初心者の方でも始めやすい
・コモディティ以外にも、株式や債券など様々な投資対象に投資を行うので、分散投資が可能
・専門家の投資スキルに依存する。成績不振に陥れば、損失を発生させるリスクがある
・購入時の手数料や信託報酬など様々な手数料があり、取引コストがかかる
ETF ・複数の銘柄が1つにまとまった商品では簡単に分散投資が可能
・リアルタイムで売買が行え、成行注文指値注文なども発注でき、自由度の高い取引が可能
・証券会社の取引時間内のみの取引であり、時間に制限がある
・投資信託は郵便局や銀行などで取引できるが、ETFは証券会社のみでしか取引を行えない

いずれの投資方法にも一長一短があるため、自身の投資スタイルやリスク許容度に合ったものを選ぶ必要があります。

●OANDA証券の商品CFDでは金や銀、原油、天然ガスなど10銘柄を取引できる

コモディティ

OANDA証券の商品CFDでは、上記の10銘柄を取引可能です。取扱銘柄の詳細は、以下からご確認ください。

>商品CFD 取扱銘柄

10銘柄の値動きを一目で把握できるよう、世界の市況チャートの提供も行っています。世界の市況チャートは、以下よりご確認ください。

>世界の株価と市況リアルタイムチャート(自動更新)

なお、OANDA証券の最大の強みは、商品CFDだけではなく、FXや株価指数CFDなどの投資も行えることです。約100種類の銘柄に投資でき、ポートフォリオを組むことやリスクヘッジを行うことが可能です。

OANDA証券の口座をお持ちであれば、約100種類の銘柄へすぐに投資を行えるので、ぜひ口座開設をご検討ください。

OANDA証券の口座開設

OANDA証券の口座開設方法は「OANDA証券で商品CFDを始める方法」をご確認ください。

コモディティ投資をCFDで運用する4つのメリット

コモディティ投資をCFDで投資するメリットは、以下4つあります。

  • ・【メリット1】レバレッジを活用できる
  • ・【メリット2】ほぼ24時間取引できる
  • ・【メリット3】リアルタイムで取引できる
  • ・【メリット4】投資信託のリスクヘッジとしても使える

【メリット1】レバレッジを活用できる

CFDは、レバレッジを活用した取引が可能です。

レバレッジとは、預け入れした資金(証拠金)を担保とし、預け入れした資金以上の金額で取引できる仕組みを指します。

活用できるレバレッジ倍率はCFD会社や銘柄によって異なりますが、約10倍~20倍程度です。

これは取引に必要な資金が10分の1や20分の1に抑えられることを意味し、資金効率の良い取引を実現できます。

必要証拠金は、銘柄の現在レートや米ドル/日本円(USD/JPY)の現在レートで変わります。

最新のデータは以下から確認できます。

>商品CFD 取扱銘柄

銘柄最大レバレッジ倍率(証拠金率)必要証拠金(※)
北海ブレント原油(UKOIL)20倍(5%)約5,968円
天然ガス(NATGAS)20倍(5%)約2,770円
WTI原油(USOIL)20倍(5%)約5,735円
コーン(CORN)10倍(10%)約3,798円
大豆(SOYBEANS)10倍(10%)約1,023円
砂糖(SUGAR)20倍(5%)約6,005円
小麦(WHEAT)10倍(10%)約4,278円
銅(COPPER)20倍(5%)約8,254円
金(XAUUSD)20倍(5%)約21,390円
銀(XAGUSD)20倍(5%)約12,013円

(※)表は2025年1月31日時点の情報を基に作成

【メリット2】ほぼ24時間取引できる

CFDは、土日を除くほぼ24時間取引することが可能です。

OANDA証券が提供する10銘柄は、銘柄によっては一部取引ができない時間もあります。

各銘柄の取引時間は、以下のページで確認できます。

>商品CFD 取引時間

【メリット3】リアルタイムで取引できる

CFDは、リアルタイムで取引を行えます。

成行注文指値注文など幅広い注文方法を活用できるので、好きなタイミングや価格での取引が可能です。

また、OANDA証券の商品CFDは、MT4(メタトレーダー4)MT5(メタトレーダー5)での取引にも対応しています。

●OANDA証券の商品CFDでは、トレーダーに大人気のMT4/MT5での取引ができる

Meta Trader

MT4/MT5では、IFD注文OCO注文IFO注文などのあらゆる注文方法による取引が可能です。

また、初心者の方向けに、独自開発のインジケーターも提供しています。

インジケーター

オリジナルのインジケーターは約100種類提供しており、OANDA証券の口座をお持ちの方であれば、条件を満たすと全て無料で使うことが可能です。

口座開設ボタン

【メリット4】投資信託のリスクヘッジとしても使える

CFDは、買いのみではなく売りからも利益を狙えるので、投資信託のリスクヘッジとしても活用できます。

例えば投資信託でコモディティ投資を行っている場合、相場が上昇していれば含み益が発生しますが、下落基調となれば含み益の減少や含み損が発生する可能性があります。

そこで売りから利益を狙えるCFDを活用することで、相場が下落基調の時でも利益を狙えます

コモディティ投資をCFDで運用する4つのデメリット

  • ・【デメリット1】配当がつかない
  • ・【デメリット2】ファイナンシングコストが発生する
  • ・【デメリット3】スプレッドが計上される
  • ・【デメリット4】ロスカットリスクがある

【デメリット1】配当がつかない

CFDでは、資産を保有しているだけで利益が付与される配当金のような仕組みはありません

利益を得るには、資産を売ったり買ったりして利益を狙うキャピタルゲインが基本です。

【デメリット2】ファイナンシングコストが発生する

CFDでは、ファイナンシングコストが発生します。

ファイナンシングコストは、別名「オーバーナイト金利」とも呼ばれ、ポジションを翌日に持ち越すと金利の支払いが発生する仕組みです。

スイングトレードポジショントレードなど中長期でポジションを保有する取引を行うと、その分取引コストが発生します。

【デメリット3】スプレッドが計上される

CFDでは、スプレッドが計上されます

スプレッドとは買値と売値の差で、その差が未実現損失(まだ実現していない損失)として取引ごとに計上されます。

1日に何十回も取引するスキャルピングを行うと、その分取引コストが発生します。

【デメリット4】ロスカットリスクがある

CFDでは、ロスカットリスクがあります。

ロスカットとは、CFDを提供する会社が定める証拠金維持率を下回ると、強制的にポジションが決済される仕組みです。

投資家が預け入れた資金以上の損失を発生させないようにする、投資家保護の役割があります。

しかし、急激な価格変動や窓開け(ローソク足が乖離した状態)が発生した場合、想定とは乖離したレートでロスカットが執行される可能性があります。

OANDA証券で商品CFDを始める方法

OANDA証券で商品CFDを始める方法は、以下の通りです。

  • ・【手順1】OANDA証券の口座開設を行う
  • ・【手順2】マイページにてCFD用のサブアカウントを作成する

【手順1】OANDA証券の口座開設を行う

まず、OANDA証券の口座開設を行います。

口座開設をスムーズに行うためにも、以下3つのものを用意しておきましょう。

  • 1.メールアドレス
  • 2.本人確認書類
  • 3.マイナンバー

以下のボタンから、OANDA証券の口座開設フォームに飛べます。

口座開設ボタン

必要書類や口座開設のやり方については、以下の記事を参考にしてください。

>FXの口座開設のやり方【図解付き】|必要書類や審査基準も徹底解説

また、はじめから実際のお金で取引を行うのに抵抗がある方は、デモトレードから始めることが推奨されます。

デモトレードなら取引に失敗しても実際のお金が減るわけではないので、気軽にCFD取引を体験できます。

以下のボタンをクリックすると、OANDA証券のデモトレード用の口座開設フォームが開きます。

デモ口座の口座開設ボタン

デモトレードについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

>FXのデモトレードならOANDA証券|始め方やメリット・デメリットを詳しく解説

【手順2】マイページにてCFD用のサブアカウントを作成する

OANDA証券の口座開設後は、マイページ内にてCFD用のサブアカウントを作成します。

その後、取引プラットフォーム「MT4/MT5」をインストールし、CFD用サブアカウントに入金を行えば、取引を始められます。

CFD用のサブアカウントの作成や「MT4/MT5」のインストール、入金方法の詳しいやり方は、以下の記事を参考にしてください。

>OANDAでのCFD取引を開始するまでの流れ

【まとめ】コモディティ投資とは|CFDで運用する4つの魅力やメリット・デメリットなどをわかりやすく解説

コモディティ投資は、商品と呼ばれる貴金属やエネルギー、農産物などに対する投資のことです。

CFDで運用する場合「レバレッジを活用できる」「ほぼ24時間取引できる」などのメリットがあります。

反面「配当がつかない」「ファイナンシングコストがかかる」などのデメリットも意識することが重要です。

CFDに関する基礎知識は、以下のコンテンツでわかりやすく解説しています。

また、コモディティ投資やCFD取引で欠かせない市場の最新情報は「マーケットニュース」で配信しています。

さらに、OANDA証券では初心者の方でも使いやすい独自開発の取引ツール「fxTrade」や、オリジナルのインジケーターなどを提供しています。

OANDA証券での取引に興味をお持ちいただけた方は、以下のボタンから口座開設をご検討ください。

口座開設ボタン

CFD(差金決済取引)を学びたい方へオススメのコンテンツ

CFDと先物取引の違い

OANDAではこれからCFDを始める初心者の方向けに、豊富なコンテンツを提供しています。コンテンツを読み進めていくことで、初心者の方でもCFDをスムーズに始めることが可能です。またOANDAの口座保有者だけが使えるOANDAオリジナルインジケーターも提供しています。是非OANDAの口座開設をご検討ください。

 
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Published by
OANDA Lab編集部

OANDA証券株式会社が運営する「OANDAラボ」は、FX/CFDを統計学的側面で科学するメディアです。外国為替(FX)や世界の株価指数、金や原油などの商品市場に関するマーケット情報やデータ、ニュースを提供しています。
会社名:OANDA証券株式会社
所在地:東京都千代田区平河町1-3-13 CIRCLES平河町 10階
加入協会:一般社団法人金融先物取引業協会 / 日本証券業協会 / 日本商品先物取引業協会
登録番号:第一種 金融商品取引業 関東財務局長 (金商) 第2137号
問い合わせ先:お問い合わせフォームから


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