Pythonを使い「REST API」からアカウント情報を取得する方法について解説
Pythonを使ってREST API(以下、API)からアカウント情報を取得する方法について解説します。
利用可能なアカウントリストを取得したり、アカウントの損益を確認したり、投資余力を確認したり、さまざまな情報にアクセスすることができます。
事前準備
PythonでAPIを利用するためには、次の2点が必要です。
- 1.APIトークンの発行
- 2.oandapyV20のインストール
詳細についてはこちらの記事で解説しておりますのでご参照ください。
>Pythonで「REST API」を使用するまでの4つの手順について解説
アカウント情報を取得する
APIでアカウント情報を取得するには、oandapyV20.endpoints.accountsを使います。
このaccountsの中には、さまざまなクラスが用意されています。
- 1.AccountsList
- 2.AccountsSummary
- 3.AccountsChanges
- 4.AccountInstruments
AccountsList
AccountListでは、指定したAPIトークンに紐づくアカウント一覧を取得することができます。
from oandapyV20 import API
from oandapyV20.endpoints import accounts
access_token = "APIトークンを設定してください"
# API用のクラスを定義
client = API(access_token=access_token, environment="practice")
r = accounts.AccountList()
client.request(r)
返り値はJson形式で、accountsに利用可能なアカウント一覧がリスト形式で格納されています。
APIが利用できるのはNYサーバーのアカウントのみであるため、ここで表示されるのはNYサーバーのアカウントのみです。
タグやMT4の情報も合わせて取得することができます。
AccountsSummary
AccountsSummaryでは、指定したアカウントIDの口座情報を取得することができます。
from oandapyV20 import API
from oandapyV20.endpoints import accounts
account_id = "アカウントIDを設定してください"
access_token = "APIトークンを設定してください"
# API用のクラスを定義
client = API(access_token=access_token, environment="practice")
r = accounts.AccountSummary(accountID=account_id)
client.request(r)
作成日時(createdTime)や口座名(alias)、口座残高(balance)、損益(pl)など、さまざまな情報を確認することができます。
marginUsedとmarginAvailableから、投資余力を確認することもできます。
自動売買などのプログラムを作成する際には、この情報に基づいてエントリーの判断を下すこともできます。
AccountsChanges
AccountChangesでは、特定のTransactionID以降のアカウントの変化分を取得することができます。
from oandapyV20 import API
from oandapyV20.endpoints import accounts
account_id = "アカウントIDを設定してください"
access_token = "APIトークンを設定してください"
# API用のクラスを定義
client = API(access_token=access_token, environment="practice")
params={
"sinceTransactionID": "156"
}
r = accounts.AccountChanges(accountID=account_id, params=params)
client.request(r)
上記の結果は一部のみです。
返り値のJsonデータは次の3つから構成されています。
- 1.changes
- 2.state
- 3.lastTransactionID
changesの中にはさまざまな変更データが格納されています。
- 1.ordersCreated
- 2.ordersCancelled
- 3.ordersFilled
- 4.ordersTriggered
- 5.tradesOpened
- 6.tradesReduced
- 7.tradesClosed
- 8.positions
- 9.transactions
新規発注、約定された注文、キャンセルされた注文、トランザクション履歴などさまざまなデータを確認することができます。
また、stateには口座情報がまとめられています。
AccountInstruments
AccountInstrumentsでは、取引可能な通貨ペア一覧や各通貨の取引条件などの情報を取得することができます。
全通貨ペア取得
次のコードでは、取引可能な通貨ペア一覧を取得しています。
from oandapyV20 import API
from oandapyV20.endpoints import accounts
account_id = "アカウントIDを設定してください"
access_token = "APIトークンを設定してください"
# API用のクラスを定義
client = API(access_token=access_token, environment="practice")
r = accounts.AccountInstruments(accountID=account_id, params={})
client.request(r)
結果は、一部のみしか表示しておりませんが、通貨ペア一覧が取得できています。
各通貨ペアに対して、発注条件などの情報が記載されています。
特定の通貨ペアのみ取得
特定の通貨のみの情報を取得する場合には、paramsでinstrumentsを指定します。
from oandapyV20 import API
from oandapyV20.endpoints import accounts
account_id = "アカウントIDを設定してください"
access_token = "APIトークンを設定してください"
# API用のクラスを定義
client = API(access_token=access_token, environment="practice")
params={
"instruments": "USD_JPY"
}
r = accounts.AccountInstruments(accountID=account_id, params=params)
client.request(r)
上記のコードでは、ドル円のみの情報を取得しています。
このように、APIからアカウントに関する多くの情報にアクセスすることができます。
本記事の執筆者:TAT
本記事の執筆者:TAT | 経歴 |
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2016年大学院卒業後、外資系IT企業に入社。 その後は金融情報→不動産テック→アドテク企業で、Pythonを用いたプロセスオートメーション、ダッシュボード開発、データ分析、AI開発などの業務に従事。 プログラミングや株式投資に関する情報を発信する「気ままなブログ」を運営中。 |
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