用語解説

終値(おわりね)とは|意味や具体例やよくある質問を解説


終値(おわりね)とは、ある一定期間の最後に取引された価格のことです。

FX取引の用語の中には、チャート上の価格を示すものが複数ありますが、それらの中でも重要な用語の1つです。

本記事では、終値の意味や実際のチャートでどのように確認・分析するのかについて解説します。

終値(おわりね)とは?

ここでは終値の意味と、実際のチャート上での説明をまとめます。

  • ・意味
  • ・終値と始値

意味

終値とは、ある一定期間の最後に売買が成立した価格をいいます。

例えば、一定期間が「8時00分〜9時00分」であれば、9時00分の価格が終値です。

逆に8時00分の価格は「始値」といいます。

以下の図であれば、終値は149円となります。

終値とは

上の図は簡略化したもので、実際には途中で「高値・安値」もつけながら、下図のようになります。

始値・終値・高値・安値

なお、高値と安値は、始値・終値と一致するパターンもあります。

これらのパターンも考慮すると「10種類」のパターンに分類できますが、これは後ほど「終値(おわりね)の具体例」の段落で解説します。

「始値・終値・高値・安値」の4つの値(四本値)を、まとめて表現する方法の1つが「ローソク足」です。

ローソク足は下図のようなものです。

ローソク足

陽線なら「実体の上端部分」の価格が終値、陰線なら「実体の下端部分」の価格が終値です。

陽線は「その期間内に価格が上がった」ことを、陰線は「その期間内に価格が下がった」ことを意味しています。

始値を入れると下図のようになり、終値の上下の位置が陽線と陰線で変わります。

陽線と陰線

なお、この図では陽線・陰線を「緑・赤」としていますが、実際の色はチャートツールによって異なります。

また、高値・安値も追加してまとめると、下図のようになります。

ローソク足の仕組み

終値と始値

終値の対義語は始値(はじめね)です。

通常、前の期間の終値と今の期間の始値は、「前の期間の最後の価格から、今の期間がスタートする」ため、一致します。

下図は、ある日の米ドル/円チャート(1時間足)の一部を切り取ったものです。

米ドル/円チャート(1時間足)
出典:TradingView

ローソク足の片側の位置(高さ)が一致しています。(右側の黒丸の中の、青い線を引いた部分)

FX取引の場合、どの期間の足でも、基本的に終値は「次の足の始値」となります。

しかし、土日を挟んだ週明けや、価格の急激な変動が起きた場合には「終値=次の足の始値」とならないパターンもあります。

これらのパターンについては、後述の「窓開け」で解説します。

終値(おわりね)の具体例

ここでは終値の具体例を、以下の3つのトピックに分けて解説します。

  • ・ローソク足の具体例
  • ・外国為替の前日比較
  • ・窓開け

ローソク足の具体例

「始値・終値・高値・安値」の4つの位置によって、ローソク足のパターンは10種類に分類できます。

ローソク足のパターン

終値の位置自体は、常に「陽線の実体の上端」と「陰線の実体の下端」です。

しかし、その他の3つの価格の位置によって、このようにローソク足の形状の違いが生まれます。

外国為替の前日比

外国為替の前日比とは「当日の終値と、前日の終値の差」のことです。

当日の終値が、前日の終値よりも高ければ、前日比はプラスです。

当日の終値が、前日の終値よりも低ければ、前日比はマイナスです。

差を価格で表す時は単に「前日比」と呼び、パーセンテージで表す時は「前日比率」と呼ぶのが一般的です。

窓開け

窓開けとは、ローソク足チャートに隙間が生じることです。

下図のように、ローソク足とローソク足の間に隙間ができることを指します。

窓

上述の通り、ローソク足では、前日の終値と翌日の始値がつながるため、窓は発生しません。

しかし「週明け」や「急激な価格の上昇・下落」などが原因で、前日終値と翌日始値が大きく離れると、窓が開くことがあります。

FX取引の場合、大きな窓ができた後はその窓を埋めに行く「窓埋め」の動きになることがあります。

この窓開け・窓埋めの動きを的確に確認・分析するためには、その目的に適したインジケータを用いる必要があります。

OANDA証券では、独自開発の「週明けの窓チェックインジケーター」を提供しています。

このインジケータを用いると、下図のようにMT4のチャート上で「週末と週明け時の価格」「窓のpips数」などを確認できます。

週明けの窓チェックインジケーター

週明けの窓チェックインジケーター」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

終値(おわりね)に関するQ&A

終値に関してよく見られる疑問点は、以下の通りです。

  • ・終値の時間はいつですか?
  • ・ロールオーバーとは何ですか?
  • ・ローソク足で終値と次の足の始値が違う時があるのはなぜですか?

終値の時間はいつですか?

FX取引における終値の時間がいつかは、言葉の用い方や、その時々の文脈によって異なります。

主に、以下の3パターンが考えられます。

条件 終値の時間 どこの時間か
特に条件がない時 ニューヨーク市場の終了時刻

(ニューヨーク時間の17時)

ニューヨーク時間
東京など特定の為替市場の話題の時 その為替市場の終了時刻(17時など) 現地時間
特定の時間に区切った話題の時 その時間の最後 一般的に日本時間

FX取引で単に終値という場合は、日足の終値を指す場合が多く、ニューヨーク市場の終了時刻(ニューヨーク時間の17時)時点での価格を表します。

ロールオーバーとは何ですか?

ロールオーバーとは、ポジションを翌営業日に持ち越すことです。

通常FX取引では、取引日の2営業日後に決済を行いますが、決済の期限を繰り延べできる仕組みがあり、その仕組みがロールオーバーです。

このロールオーバーを繰り返すことで、ポジションの保有を継続できます。

ローソク足で終値と次の足の始値が違う時があるのはなぜですか?

FXのチャートにおいて、ローソク足の終値と次の足の始値は、例外的に離れるケースもあります。

土日に価格が変動することで、金曜日の終値と月曜日の始値に差異が生じます。

土日の変動に限定される理由は、平日のFX取引は24時間継続しているためです。

平日であれば、世界のどこかの市場が常に開いているため、深夜でも売買が継続します。

取引量が減る時間帯はあっても、取引自体は継続しているため、終値と次の足の始値が離れることは、基本的にありません。

大きな値動きがあっても、下チャートのようにローソク足はつながるのが一般的です。

ローソク足チャート
出典:TradingView

しかし、土日は世界のほとんどの市場が閉まっているため(一部の市場は開いています)、平日ほどの売買はありません。

この間に価格が大きく動く、予約注文が集中するなどの要因があると、週末の終値と週明けの始値が離れてスタートする場合もあります。

例えば、以下の画像は「トルコリラ/南アフリカランド」のチャートです。

日時は2023年9月18日(月曜日)の午前6時で、週明けの朝一番です。

トルコリラ/南アフリカランド」のチャートの窓
出典:TradingView

見ての通り、週末の終値と月曜日の始値が離れていて、窓が開いています。

米ドル/円などのメジャーな通貨ペアでは、窓が開くパターンは比較的少ないですが、マイナーな通貨ペアではよく見受けられます。

【まとめ】終値(おわりね)とは|意味や具体例やよくある質問を解説

終値は、その対象期間で最後についた価格のことを指します。

その期間の最後に取引された価格なので、対象期間の値動きを分析する上で、特に意識すべき価格といえます。

終値を意識した上でFX取引で結果を出すためには、相場を分析するためのインジケーター(指標)を使いこなすことが重要です。

OANDA証券では、独自の技術やデータに基づき開発した、MT4/MT5用のオリジナルインジケーターを豊富に提供しています。ユーザーからの声を参考にしながら、MT4/MT5にありそうでなかったインジケーターを弊社が独自開発しています。

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