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【ワシントン共同】米国が発動した相互関税の関税率を巡り、計算式に疑問の声が上がっている。米シンクタンク「タックス・ファンデーション」は一律に課す10%は「完全に恣意的で根拠はない」と指摘。上乗せ分を含めた税率についても、貿易赤字を根拠に算定する方法は「意味不明だ」と切り捨てた。
米通商代表部(USTR)が公表した計算式は割り算だ。分母は二つの変数を掛け合わせているが、計算すると輸入額そのものになる。分子は貿易赤字額を示す。数式は一見複雑だが、貿易赤字額を輸入額で割ると実質的に他国が米国に課す税率に相当すると想定。日本の場合は46%と計算し、半分程度の24%を税率とした。
米政権は関税率と、米国からの輸出を妨げる規制など関税以外の「非関税障壁」を考慮すると説明。数値化が難しい非関税障壁の計算方法に注目が集まっていたが、米側が実際に使ったのは貿易赤字額と輸入額だった。タックス・ファンデーションは「2国間の貿易赤字で関税を決めるのは不適切」と批判した。
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