時価総額とは|計算方法や使い方をわかりやすく解説
時価総額とは主に上場株式や株式市場に対して使われる用語で、企業価値の大きさや株式市場の規模を意味します。
本記事では、初心者向けに計算方法や使い方についてわかりやすく解説します。
※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。
時価総額とは
時価総額とは、主に上場株式や株式市場に対して使われる用語で、意味や計算方法はそれぞれ以下の通りです。
- ・上場株式の時価総額
- ・株式市場の時価総額
- ・暗号資産(仮想通貨)の時価総額
上場株式の時価総額
上場株式の時価総額とは、企業の価値を時価で評価したもので、計算式は以下の通りです。
- 上場株式の時価総額=株価×発行済み株式総数
株価が上昇したり発行済み株式総数が増えたりすると、時価総額が増加します。
トヨタ自動車を例にして時価総額を計算すると、以下の通りです(2025年3月10日時点)。
- 2,829.0円(株価)×15,794,987,460(発行済み株式総数)=44兆6,840億円(時価総額)
なお、増資で株式を新規発行する場合、発行済み株式総数は増加する一方で株価が下落することが珍しくありません。
発行済み株式総数の増加が必ずしも時価総額の上昇につながるわけではない点に注意が必要です。
株式市場の時価総額
株式市場の時価総額とは、特定の株式市場について上場銘柄の時価総額を合計した額です。
- 株式市場の時価総額=特定の株式市場の上場銘柄の時価総額合計
例えば、東京証券取引所の時価総額はおよそ957兆円です(2025年2月末時点)。
複数の株式市場を比較する際、上場銘柄数などに加えて時価総額などで比較します。
時価総額が大きな株式市場ほど注目を集める傾向にあり、取引も活発です。
暗号資産(仮想通貨)の時価総額
暗号資産(仮想通貨)についても個別銘柄の時価総額が注目を集める場合があり、時価総額は以下の計算式で求められます。
- 仮想通貨の時価総額=通貨供給量×仮想通貨の価格
また、仮想通貨全体の時価総額はおよそ400兆円を記録しています。
ビットコイン1銘柄でトヨタ自動車の5倍以上の時価総額を有しており、仮想通貨が世界で広く受け入れられている様子がわかります。
世界の時価総額ランキング
世界の上場株式について、2025年3月10日時点の時価総額ランキングを紹介します(データ引用元:TradingView)。
順位 | 銘柄名(国) | 時価総額 |
---|---|---|
1位 | アップル(米国) | 3兆5,900億米ドル |
2位 | マイクロソフト(米国) | 2兆9,200億米ドル |
3位 | エヌビディア(米国) | 2兆7,500億米ドル |
4位 | アルファベット(米国) | 2兆1,300億米ドル |
5位 | アマゾン(米国) | 2兆1,100億米ドル |
上位5社は全て米国企業で、日本の最上位はトヨタ自動車の43位(2,475億米ドル)です。
トヨタ自動車以外の日本の銘柄は、上位100位に入っていません。
米国の企業は上位10社のうち9社を占めており、米国経済の規模の大きさがわかります。
時価総額を株式投資で活用
株式投資で時価総額を使う方法として、銘柄のスクリーニング(銘柄の抽出)が挙げられます。
時価総額が大きい銘柄を抽出すると、大型株の一覧を得られます。
逆に、時価総額が小さい銘柄を絞り込むと、中小型株のデータを集めることができます。
なお、大型株・中型株・小型株の区別について統一的な定義はなく、東京証券取引所の規模別株価指数の算出においては以下のルールが用いられています。
区分 | 解説 |
大型株 | 時価総額と流動性が高い、上位100銘柄(TOPIX100の算出対象) |
中型株 | 大型株に次いで時価総額と流動性が高い、 上位400銘柄(TOPIX Mid400の算出対象) |
小型株 | 大型株・中型株に含まれない全銘柄(TOPIX Smallの算出対象) |
その他、大型株と中小型株の値動きに関して、一般的に以下の内容が指摘されています。
大型株
大型株は中小型株に比べて流動性が高く、取引したいときに売買可能という特徴があります。
流動性が高い結果、値動きは比較的小さい傾向があります。
中小型株よりも高い安全度を求めたい場合に、大型株での取引を検討可能です。
中小型株
中小型株は大型株に比べて流動性が低く、値動きが比較的大きいとされています。
ニュースを受けて価格が大きく動く例が見られ、流動性が低いため取引したくてもできない状況になる場合があります。
流動性を犠牲にしてでも大きな値動きを狙いたい場合に、中小型株での投資を検討できます。
時価総額に関するQ&A
時価総額に関して、よくある質問に回答します。
- ・時価総額とは何ですか?
- ・時価総額が高いとどんなメリットがありますか?
- ・時価総額の大きい大手企業は?
時価総額とは何ですか?
時価総額は主に上場株式や株式市場に対して使われる用語で、企業価値の大きさや株式市場の規模を意味します。
上場株式の時価総額は、株価に発行済み株式総数を乗じて算出した金額です。
特定の株式市場の時価総額を求めるには、その株式市場の全上場企業の時価総額を合計します。
時価総額が高いとどんなメリットがありますか?
時価総額が高い(大きい)企業は大企業であり、企業自身のメリットとして以下の例を挙げられます。
- ・投資家の注目を集めやすい
- ・資金力があるので優秀な人材を確保しやすい
- ・信用力が高い
- ・有利な条件で資金調達できる
また、給与等の労働条件に関して、一般的に大企業は中小企業よりも労働者側に有利です。
従業員にとっても、時価総額が大きい企業で正社員になると一定のメリットがあります。
時価総額の大きい大手企業は?
東京証券取引所で時価総額の大きい5社は以下の通りです(2025年3月10日時点)。
- 1位:トヨタ自動車(株)
- 2位:(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 3位:ソニーグループ(株)
- 4位:(株)日立製作所
- 5位:(株)リクルートホールディングス
また、全世界の時価総額ランキングについては、「世界の時価総額ランキング」で紹介しています。
【まとめ】時価総額とは|計算方法や使い方をわかりやすく解説
時価総額とは、主に上場株式や株式市場に対して使われる用語で、企業価値の大きさや株式市場の規模を意味します。
個別銘柄の時価総額は株価に発行済み株式総数を乗じることで求められ、株式市場の時価総額は上場銘柄の時価総額の合計で求められます。
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