日本産業界、米関税に困惑と怒り

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 「もうめちゃくちゃだ」。トランプ米政権が輸入自動車への追加関税を発動し、相互関税の詳細が明らかになった3日、日本の産業界からは困惑や怒りの声が上がった。5月に本格化する決算発表を控え業績面への影響の精査に追われ、景気減速への懸念も強まった。

 ヤマハ発動機の設楽元文社長は3日、報道各社のインタビューに応じ、主力の船外機事業が24%の相互関税の対象となった場合、営業利益に「数百億円の(下押し)影響がある」と見通した。値上げやコスト削減策で打撃を軽減する必要が出てくると語った。

 カシオ計算機は「業績や米国販売への影響が憂慮される」と説明。北米向けの時計や電卓などの生産拠点の見直しも検討する。デンソーは「詳細な情報の収集に努め、対応策を検討する」とコメント。ソニーグループも「影響を精査中だ」とした。

 精密機器大手は決算発表で業績予想を出すことを予定していたが、関係者は「事業環境の前提が変わり過ぎて戸惑っている」と話した。別の車部品メーカー関係者は「何が起きているのか。よく分からない」と憤った。


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