FXのトレンドとは|意味・トレンドの見極め方やよくある質問を解説
FXにおけるトレンドとは相場の方向性を意味し、上昇トレンド、下降トレンド、横ばいトレンド(もみ合い)の3つに分けられます。
本記事では、FXのトレンドの意味や見極める方法、発生しやすい時間帯などを詳しく解説していきます。
FXのトレンドとは
相場の方向性をトレンドと呼び、相場がどの方向に推移しているかを示します。
価格が上昇し続けている状況、または下降し続けている状況がトレンドです。
また、上昇と下降を繰り返すような横ばいの相場も、トレンドの一種と言えます。
トレンドの種類
トレンドは、大きく3つに分けられます。
- ・上昇トレンド
- ・下降トレンド
- ・横ばいトレンド(もみ合い)
上昇トレンド
上昇トレンドとは、高値と安値をそれぞれ切り上げる状態を指し、チャートでは右肩上がりの形状となります。
雄牛が角を下から上に突き上げることにちなんでブル相場、またはブルトレンドとも呼ばれます。
上昇トレンド中は、高値を更新していくため、基本は買い取引で利益を狙います。
下降トレンド
下降トレンドとは、安値と高値をそれぞれ切り下げる状態を指し、チャートでは右肩下がりの形状となります。
熊が腕を上から振り下ろすことにちなんでベア相場、またはベアトレンドとも呼ばれます。
下降トレンド中は、安値を更新していくため、基本は売り取引で利益を狙います。
横ばいトレンド(もみ合い)
横ばいトレンド(もみ合い)とは、相場に方向性がなく一定の値幅で価格が動いている状態を指します。
チャートでは価格が多少の上下動を見せるものの、全体的に横ばいの値動きとなります。
買い手と売り手が拮抗している状態であり、価格の方向性が定まっていないのが特徴です。
横ばいトレンドはレンジ相場とも呼ばれ、方向感の乏しさという点では同じ意味ですが、それぞれ使い分けられる場合もあります。
一般的に、横ばいトレンドは狭い範囲で価格が上下するのに対して、レンジ相場は横ばいトレンドに比べてやや広い範囲で動く特徴があります。
出典:TradingView
FXのトレンドの見極め方
FXのトレンドの、主な見極め方を解説します。
- ・テクニカル指標を使う
- ・高値と安値に注目する
- ・時間軸も考慮する
テクニカル指標を使う
テクニカル指標は、トレンドを見極めるのに有効です。
ここでは、以下の2つのテクニカル指標の使い方を紹介します。
- ・下値支持線(サポートライン)と上値抵抗線(レジスタンスライン)
- ・移動平均線
下値支持線(サポートライン)と上値抵抗線(レジスタンスライン)
下値支持線(サポートライン)は安値同士を結んだ直線です。上昇トレンド中はサポートライン付近が押し目となる傾向があり、この水準を下回らない限り、上昇トレンドが継続していると考えることができます。
上値抵抗線(レジスタンスライン)は高値同士を結んだ直線です。下落トレンド中はレジスタンスライン付近が戻りとなる傾向があり、この水準を上回らない限り、下落トレンドが継続していると考えることができます。
移動平均線
出典:TradingView
移動平均線の傾きに注目し、右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンドと判断できます。
ラインの角度が急であるほど、強いトレンドを示唆します。
また、サポートラインやレジスタンスラインと同様に、押し目や戻りとして機能する場合もあります。
高値と安値に注目する
ダウ理論の定義では、上昇トレンドは高値と安値がともに切り上がる状態、下降トレンドは高値と安値がともに切り下がる状態を指します。そのためチャートの高値と安値に注目することで、トレンドの方向を把握できます。
出典:TradingView
上昇トレンドとも下降トレンドとも言えない形状の場合は、横ばいトレンドだと判断可能です。
時間軸も考慮する
トレンドを見極めるためには、複数の時間軸でチャートを確認するのも有効です。
以下のチャートは、同時刻の米ドル/円(USD/JPY)の相場を「5分足・1時間足・日足・週足」の4画面で表示したものです。
出典:TradingView
5分足はほぼ横ばい、1時間足は下落、日足はやや下落、週足は上昇と、それぞれ動きがバラバラになっています。
1時間足と週足に着目した場合「短期では下落、長期では上昇」という傾向にあるとわかります。
複数の時間軸で相場を分析する手法は「マルチタイムフレーム分析」の記事で詳しく解説しています。
FXのトレンドに関するQ&A
FXのトレンドに関してよくある質問は以下の通りです。
- ・FXでトレンドが出やすい時間帯はいつですか?
- ・FXのトレンドは為替市場で何割ですか?
FXでトレンドが出やすい時間帯はいつですか?
FXでトレンドが出やすい時間帯(市場の流動性が高い時間帯)は、以下の通りです。
- ・東京市場:日本時間9時~11時
- ・ロンドン市場:日本時間16時~19時
- ・ニューヨーク市場:日本時間21時~早朝2時
中でもロンドン市場とニューヨーク市場が重なる日本時間21時~24時の間は、1日の中で最も取引量が多い時間帯とされており、トレンドが発生しやすい傾向があります。
各市場の開場時間については「FXの取引時間」の記事で詳しく解説しています。
FXのトレンドは為替市場で何割ですか?
一般的にFX市場(外国為替市場)では、「トレンド相場3割、レンジ相場7割」とされています。
以下のチャートは、2010年9月〜2024年8月の米ドル/円相場を日足で表示したものです。
トレンド相場とレンジ相場を色分けすると、おおよそ7割程度がレンジ相場であることがわかります。
出典:TradingView
【まとめ】FXのトレンドとは|意味・トレンドの見極め方やよくある質問を解説
トレンドは、上昇トレンド、下降トレンド、横ばいトレンド(もみ合い)の3つに分けられます。
これらのトレンドを見極めるには、高値と安値に注目することが重要です。
テクニカル指標も有効で、初心者にも使いやすい指標としては、下値支持線(サポートライン)、上値抵抗線(レジスタンスライン)、移動平均線が主に知られています。また、複数の時間軸でチャートを確認するのも、トレンドを見極める方法の1つです。
これらの指標を用いたテクニカル分析のやり方は、以下のコンテンツで詳しく解説しています。
また、OANDA証券ではテクニカル分析で役立つオリジナルのインジケーターなど、様々なツールを提供しています。
OANDA証券での取引に興味をお持ちいただけた方は、以下のボタンから口座開設をご検討ください。
テクニカル分析についてもっと学びたい方へのオススメコンテンツ
長く為替トレーディングの第一線で活躍されてきた山中康司(やまなかやすじ)氏監修のもと、ピボットの基本的な知識や使い方、トレーディングアイデアなどをご紹介します。またOANDAではピボットに関するオリジナルインジケーターを多数提供しています。インジケーターはOANDAの口座をお持ちのお客様だけがお使いいただけます。
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。