システムトレードとは|意味やメリット・デメリットなどを解説
システムトレードとは、売買の判断をシステム的(機械的)に行うトレード方法を指します。
広義ではトレーダーの手動によるトレードも含みますが、狭義では自動売買トレードに限った意味で使われる場合もあります。
本記事では、システムトレードの意味や自動売買との違い、メリット・デメリット、よくある質問について詳しく解説します。
目次
- 1.システムトレードとは
- 2.FXにおけるシステムトレードの種類
- 3.システムトレードのメリット
- 4.システムトレードのデメリット
- 5.システムトレードに関するQ&A
- 6.【まとめ】システムトレードとは|意味やメリット・デメリットなどを解説
システムトレードとは
システムトレードについて、以下の項目を解説します。
- ・意味
- ・裁量トレードとの違い
- ・自動売買との違い
意味
システムトレードとは、事前に決めた取引ルールに沿って売買の判断をシステム的(機械的)に行う手法です。
「シストレ」と略して呼ばれることもあります。
一般的に「システムトレード」は、機械的なルールに基づいて行うトレードを指し、トレーダー自身の手動によるトレードも、プログラムに任せた自動売買トレードも含みます。
ただし、手動のトレードを含まず、「システムトレード=自動売買」に限った意味で使われることもあります。
システムトレードという言葉が用いられる場合には、どちらの意味で使っているのかを判断する必要があります。
裁量トレードとの違い
システムトレードと対比されるトレード方法に、「裁量トレード」があります。
システムトレードは、事前に決めたルールに沿ってシステム的(機械的)にトレードするのが特徴です。
一方、裁量トレードも事前に決めたルールに沿って取引しますが、こちらは最終的にトレーダー自身が売買のタイミングを判断します。
機械的に売買するか、自身の裁量判断により売買するかの違いがあります。
自動売買との違い
システムトレードと自動売買は厳密には意味が異なりますが、同じ意味で使われることもあります。
事前に取引ルールを決める点は同じで、ルールに沿って手動または自動で注文するのがシステムトレード、自動で注文するのが自動売買です。
FXにおけるシステムトレードの種類
FX取引においてシステムトレード(自動売買)の種類は、以下の2通りに大別できます。
- ・開発型
- ・選択型
開発型
開発型は、自身でトレードルールを作成するシステムトレードです。
ゼロから自分でプログラミングで作成したり、購入したシステムトレードをカスタマイズしたりすることも可能です。
家具で例える場合、DIYやオーダーメイド製品に該当します。
開発型のメリットは、自身のトレードスタイルや戦略に応じて、柔軟な設定を行えることです。
反面、FX取引やプログラミングの知識がある程度必要であることがデメリットです。
選択型
選択型は、すでに完成しているトレードルールから選択するタイプのシステムトレードです。
FX会社が取引ツールに搭載済みのものや、購入したものを選ぶだけで利用できます。
家具で例える場合、既製品に該当します。
選択型のメリットは、FX取引やプログラミングの知識がなくても、すぐに利用を開始できる点です。
反面、開発型のように自由なカスタマイズを行えないことがデメリットです。
システムトレードのメリット
システムトレード(自動売買)のメリットは、以下の通りです。
- ・取引ルールを確実に実行できる
- ・24時間取引ができる
取引ルールを確実に実行できる
自動のシステムトレードの場合、事前に設定した取引ルールを確実に実行できることがメリットです。
FX取引では利益確定や損切りの決断が重要ですが、欲などの感情に流され、この決断ができないことがあります。
しかし、自動で取引を行うのであれば、感情に左右されることがありません。
24時間取引ができる
自動のシステムトレードは、24時間取引を行えることもメリットです。
就寝中や仕事中でもプログラムが自動で取引を行うので、相場の動きを常に追う必要がありません。
また、24時間取引を行うことで、手動の取引が難しい時間帯でも、売買のチャンスを掴みやすくなります。
例えば、最も値動きが大きいニューヨーク市場は、日本時間の夜から早朝にかけて開いていますが、このような時間帯でも「眠らない」システムトレードなら取引してくれます。
FX取引の時間帯については、「FXの取引時間」の記事で詳しく解説しています。
システムトレードのデメリット
システムトレード(自動売買)のデメリットは、以下の通りです。
- ・取引ルールが複雑な場合がある
- ・相場の変化に対応できない
取引ルールが複雑な場合がある
自動で行うシステムトレードは、取引ルールが複雑で設定が難しいことがあります。
また、MT4を利用する場合など、初心者は自動売買の導入手順で悩んでしまう場合も考えられます。
この他に、相場に適したシステムトレードを選択、もしくは作成することも重要であり、テクニカル分析などの、相場分析のスキルや経験も重要です。
相場の変化に対応できない
自動で行うシステムトレードは、相場の変化に対応できない可能性もあります。
例えば、レンジ相場(もみ合い)に強いシステムトレードは、トレンド相場に切り替わった時、対応できない傾向があります。
どのような相場でも万能に機能するプログラムを構築するのは困難であり、システムの切り替えやルールの変更などの調整を適宜行うことが必要です。
また、相場の急変動が起きた際、システムトレードのロジックによっては、大きな損失が発生してしまう場合も考えられます。
こういったリスクを避けるためには、重要な経済指標の発表前に、事前にシステムを停止するかの検討も重要です。
システムトレードに関するQ&A
システムトレードに関する、よくあるQ&Aを解説します。
- ・システムトレードは勝てないって本当ですか?
- ・システムトレードを作ることはできますか?
- ・システムトレードは初心者でもできますか?
システムトレードは勝てないって本当ですか?
システムトレードをバックテストすることで、売買ルールに優位性があるかどうかを確認できます。
バックテストで優位性が認められれば、将来の相場でも勝てる期待が持てます。
裁量トレードの方が、相場の変化に柔軟に対応できるという見方もありますが、感情に左右され判断が鈍くなる可能性があります。
一方、システムトレードは相場の急変に対応できない可能性がありますが、感情に左右されず機械的に取引可能です。
どのトレード方法にも一長一短があるので、メリット・デメリットを考慮した上で活用することが大切です。
システムトレードを作ることはできますか?
機械的な取引ルールは、トレードの知識があれば作れます。
そのトレードルールで自動売買するシステムを作るには、一般的にプログラミング知識が必要です。
とはいえ、プログラミング知識不要でシステムを構築できるサービスも存在します。
自動売買・システムトレードを構築する場合は、MT4やMT5のEA(エキスパート・アドバイザー)で作るのが一般的です。
システムトレードは初心者でもできますか?
システムトレードは、初心者でも実践できます。
自動で行う取引については、開発型ではなく選択型の方が初心者向けです。
システムトレードの実践自体は初心者でもできますが、実際に利益を出すためには、システムトレード以外の要素も含め、FX取引について総合的に理解する必要があります。
FX初心者向けの総合的なFX取引の知識は、「FX初心者向け入門講座」の記事で詳しく解説しています。
【まとめ】システムトレードとは|意味やメリット・デメリットなどを解説
システムトレードとは、事前に決めた取引ルールに沿って売買の判断をシステム的(機械的)に行う手法です。
システムトレードはルールに沿って売買できるメリットがある反面、相場の変化に柔軟に対応できないデメリットもあります。
システムトレードを使用する際は、メリット・デメリットを考慮した上で活用することが大切です。
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