複利(ふくり)とは|単利との違いや効果的に活用するポイントについて詳しく解説
複利とは、運用によって得られた利息を元本に組み入れて再投資する方法(または計算方法)のことです。
本記事では、複利の効果的な活用方法や、単利との違いなどについて詳しく解説します。
複利とは
まず、複利と単利の意味を解説します。
- ・複利の意味
- ・単利の意味
- ・複利と単利の違い
- ・FX取引での意味
複利の意味
複利(複利法)とは、運用によって得られた利息を元本に組み入れて再投資する方法(または計算方法)を指します。
再投資の際には元本と利息の合計に対して次の利息がついていくため、再投資を繰り返すたびに利息が大きくなっていくのが特徴です。
「利息が利息を生む」「雪だるま式に増える」などと表現されることもあり、その効果を複利効果と呼びます。
単利の意味
単利(単利法)とは、利息を元本に組み入れない方法(計算方法)のことを指します。
元本が変わらないため、利息は一定です。
複利と単利の違い
複利と単利の運用は、下図のような違いが生まれます(利息は年に1回、利率3%固定の場合)。
運用年数が長くなるほど、その差が顕著に現れるのが特徴です。
FX取引での意味
FX取引で複利という場合、元本に運用益を加えた範囲で取引ロットを大きくし、さらなる大きな利益を追求する方法を指します。
それに対して単利という場合、元本の範囲から取引ロットを大きくせずに運用する方法を指します。
「FXのロット(Lot)」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
複利・単利の計算式
複利と単利の計算式を紹介します。
- ・複利の計算式
- ・単利の計算式
複利の計算式
一般的な複利の計算式は、下図の通りです。
例えば、元本100万円を年利5%で5年間複利運用する場合、1,000,000×(1+0.05)^5=1,276,282円と計算できます。
累乗の計算となるため、運用年数が長いほど利息の額が大きくなっていきます。
単利の計算式
一般的な単利の計算式は、下図の通りです。
例えば、元本100万円を年利5%で5年間単利運用する場合、1,000,000×(1+0.05×5)=1,250,000円と計算できます。
単利の場合、元本は変化しないため毎年利息として受け取る金額は一定で、それが運用年数の分だけ積み上がっていきます。
複利を効果的に活用するポイント
複利を効果的に活用するポイントは主に以下の2点です。
- ・長期運用で考える
- ・利回りを考慮する
- ・72の法則で考える
- ・NISA制度(少額投資非課税制度)を活用する
長期運用で考える
複利の特徴は、「利息(利益)を元本に組み入れて再投資する」ことにあります。
利息が利息を生み、雪だるま式で資金が増えていく複利の力は、運用期間が長いほど働きます。
ただし、これは年利を固定したシミュレーションであることを理解しておく必要があります。
多くの金融商品での投資は、運用方法によって資金が増えることもあれば減ることもあり、必ず一定の年利を得られるとは限りません。
安定的に資産運用を行うには、「積立」「分散」「長期」が王道とされます。
積立や分散によりリスクを低減し、長期運用による複利の働きで、安定的なリターン(年利)を期待できます。
利回りを考慮する
利回りが高い金融商品ほど、複利の効果は大きくなります。
ただし、高い利回りの商品には、相応のリスクがある場合が多いです。
大きく資金が減ってしまうことが多い場合には、複利の効果が期待できません。
リスクとリターンのバランスを考慮して金融商品を選んだり、ポートフォリオを組むことが大切です。
72の法則で考える
72の法則とは、「投資したお金(元本)が何年で2倍になるか」を簡単に計算する方法です。
計算式は、下図の通りです。
たとえば、年利6%の運用であれば、72÷6=約12年で元本が倍になることがわかります。
この法則を活用することで、運用計画を立てやすくなります。
NISA制度(少額投資非課税制度)を活用する
NISA制度とは、投資信託や株式などの金融商品から得られる運用益に対してかかる約20%の税金が非課税になる制度のことです(※上限あり)。
NISA制度を活用することで、運用益に対する税金を軽減し、複利効果をさらに引き出すことができます。
複利に関するQ&A
複利に関するよくある質問に回答していきます。
- ・複利にデメリットはありますか?
- ・複利はどのくらいの期間で効果を実感できますか?
複利にデメリットはありますか?
複利は、時間の経過とともに雪だるま式に資産を増やす効果がありますが、マイナス面で作用する可能性もあります。
複利運用の場合、元本が運用期間が長くなるに連れて大きくなっていくため、利回りがマイナスになってしまうと、単利よりも損失が大きくなる場合があります。
複利はどのくらいの期間で効果を実感できますか?
複利の効果は、運用期間が長くなるほど実感できます。
短期間では利息の影響が小さいものの、20年、30年と期間が延びるにつれて、元本に対する利息が増加し、より大きな効果が期待できます。
累乗の計算となるため、指数関数のグラフを描きます。
【まとめ】複利(ふくり)とは|単利との違いや効果的に活用するポイントについて詳しく解説
複利とは、運用によって得られた利息を元本に組み入れて再投資する方法(または計算方法)のことです。
一方、単利とは元本に利息を組み入れない計算方法のことを指します。
複利のメリットは、元本と利息の合計に対して次の利息がついていくため、長期で運用するほど利益が大きくなっていくことです。
複利を効果的に活用するポイントとして、「長期的運用で考える」「利回りを考慮する」「72の法則で考える」「NISA制度を活用する」などが挙げられます。
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