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【ワシントン共同】米国のトランプ前大統領が大統領選に勝利したことで、国際課税改革の柱の一つ「デジタル課税」実現の不透明感が増している。「米国第一」を掲げるトランプ氏が自国の税収減につながるデジタル課税を受け入れる見通しが立たないためで、「100年に1度」とも称される改革は漂流しかねない。
国際課税改革は経済協力開発機構(OECD)を中心に議論している。多国籍企業の事業拠点がなくてもサービスの消費者がいる国・地域が税収を得られる「デジタル課税」と、各国共通の「最低税率」導入が柱。7月の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、デジタル課税の実現に向けた多国間条約の早期署名を目指すとの宣言を採択した。
デジタル課税が念頭に置いているのは米グーグルなどの巨大IT企業で、実現すれば対象企業の多い米国は税収を他国に譲ることにつながる。大統領選と同時に実施した議会選で、課税改革への反対論が強い共和党が上院で多数派を握ったことも逆風となりそうだ。
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