NYマーケットダイジェスト・6日 株最高値・金利上昇・ドル高

スポット
(6日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.63円(前営業日比△3.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.91円(△0.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0729ドル(▲0.0201ドル)
ダウ工業株30種平均:43729.93ドル(△1508.05ドル)
ナスダック総合株価指数:18983.46(△544.29)
10年物米国債利回り:4.43%(△0.16%)
WTI原油先物12月限:1バレル=71.69ドル(▲0.30ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2676.3ドル(▲73.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比)   ▲10.8%     ▲0.1%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに大幅反発。5日投開票された米大統領選で共和党のトランプ前大統領の当選が確実になると、「トランプ・トレード」の動きが活発化。米国株相場は急上昇し、米国債は急落(金利は急騰)、ドルは主要通貨に対して大きく買われた。3時過ぎには一時154.70円と7月30日以来の高値を更新した。
 節目の155.00円や7月30日の高値155.22円、7月18日の安値155.38円がレジスタンスとして意識されると伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。

・ユーロドルは3日ぶりに反落。トランプ氏の当選が確実になると米財政拡大やインフレ圧力の増大につながる政策が進みやすくなるとの観測から米長期金利が急騰し、為替市場ではドル全面高の展開に。22時過ぎに一時1.0683ドルと6月27日以来の安値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4768%前後と7月1日以来約4カ月ぶりの高水準を記録した。
 ただ、急ピッチで下落した反動で利益確定目的のユーロ買い・ドル売りなどが入ると下げ渋った。米30年債入札後に米長期金利が上昇幅を縮小した影響もあり、3時30分前には1.0758ドル付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロ円は小幅ながら続伸。ユーロドルの下落につれた売りが先行すると、21時30分過ぎに一時164.93円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は一転上昇した。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、ユーロドルの下げ渋りにつれた買いが入り一時166.10円と日通し高値を付けた。米国株高に伴う円売り・ユーロ買いも出た。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続伸し、史上最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。5日投開票された米大統領選では共和党のトランプ前大統領の当選が確実となった。トランプ氏の掲げる減税や規制緩和などが景気を押し上げるとの期待から幅広い銘柄に買いが集まった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅に続伸し、史上最高値で取引を終えた。トランプ氏と親しいイーロン・マスク氏関連の企業が大きな恩恵を受けるとの期待から、電気自動車(EV)のテスラが急騰した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに大幅反落。米大統領選で共和党のトランプ前大統領の当選が確実になると、米財政拡大やインフレ圧力の増大につながる政策が進みやすくなるとの観測から売りが膨らんだ。利回りは一時4.4768%前後と7月1日以来約4カ月ぶりの高水準を付けた。

・原油先物相場は6日ぶりに反落。米大統領選挙でトランプ候補の勝利が確実となり、外国為替市場でドル高が進行するとドル建てで決済される原油相場の割高感を手掛かりにした売りが先行。一時は69.74ドルまで下落し、70ドル台を割り込む場面も見られた。もっとも、一巡後は米国株式相場が大幅上昇となったことに伴い、株式とともにリスク資産とされる原油にも買いが入るとプラス圏に浮上。72.63ドルまで上値を伸ばし、昨日高値の72.67ドルに迫るなどやや荒い値動きとなった。

・金先物相場は反落。米大統領選挙でトランプ候補の勝利が確実となり、「トランプ・トレード」の動きが加速。米長期金利の大幅上昇とドル高が進んだ。金利を生まない資産であり、ドル建てで取引される金は割高感から売りに押され、一時は2660ドル台まで下押す場面も見られた。

(中村)


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