日本の通商政策に影響必至

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 米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利を確実にしたことで、日本の通商政策に影響が及ぶのは必至となった。米国への全ての輸入品に10~20%、中国からの輸入品には60%の関税を課すと訴えているからだ。日本政府は、日米など14カ国が参加する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の破棄や、日米貿易協定の再協議に警戒を強めている。

 日本の2023年の国・地域別輸出額は米国が全体の2割を占め、中国を抜いてトップだった。トランプ氏が日本製品への関税引き上げを実行すると、打撃は避けられない。丸紅経済研究所の今村卓社長は「自動車の対米輸出は相当減る」と見通す。

 中国側への追加関税は米中貿易摩擦が激化するリスクも高めそうだ。報復関税の応酬に発展すれば、中国経済の冷え込みに加え、回復を目指す日本の対中貿易や日本企業の業績に水を差しかねない。

 民主党のバイデン政権が主導したIPEFには暗雲が垂れ込める。「米国第一」を掲げ、多国間の枠組みに否定的なトランプ氏はIPEF不支持を表明している。


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