NYマーケットダイジェスト・5日 株高・金利低下・ドル安

スポット
(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=151.62円(前営業日比▲0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.73円(△0.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0930ドル(△0.0052ドル)
ダウ工業株30種平均:42221.88ドル(△427.28ドル)
ナスダック総合株価指数:18439.17(△259.19)
10年物米国債利回り:4.27%(▲0.01%)
WTI原油先物12月限:1バレル=71.99ドル(△0.52ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2749.7ドル(△3.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
9月米貿易収支
     844億ドルの赤字  708億ドルの赤字・改
10月米サービス部門PMI改定値
         55.0       55.3
10月米総合PMI改定値
         54.1       54.3
10月米ISM非製造業指数
         56.0       54.9

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。本日の米大統領選の結果に注目が集まる中、ポジション調整目的のドル売りが先行。市場では「民主党のハリス副大統領、共和党のトランプ前大統領の支持率は依然として拮抗しており、予断を許さない情勢との見方から、この日は持ち高調整の商いが中心となっている」との声が聞かれた。
 24時発表の10月米ISM非製造業景況指数が56.0と予想の53.8を上回ったことが分かると152.19円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。好調な米10年債入札を受けて米長期金利が低下に転じた影響もあり、5時前には一時151.34円と10月23日以来の安値を更新した。

・ユーロドルは続伸。市場の関心が米大統領選に向かう中、NY勢が本格参入したあとはポジション調整目的のドル売りが優勢となった。米10年債利回りが低下に転じたこともドル売りを促し、前日の高値1.0915ドルを上抜けて一時1.0937ドルと10月14日以来の高値を付けた。
 なお、米ISM非製造業景況指数が予想より強い内容だったことが分かると、伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。市場では「6−7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%利下げ予想を動かす内容ではない」との指摘があった。

・ユーロ円は小反発。24時前に一時165.53円付近まで下押ししたものの、1時30分過ぎには166.04円と日通し高値を付けた。もっとも、そのあとは165.44円付近まで押し戻されるなど、一進一退の動きとなった。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。米大統領選の結果を見極めたい雰囲気が強く、しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、10月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことをきっかけに買いが強まった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発。ダウ平均に採用が決まったエヌビディアがこの日も買われた。

・米国債券相場で長期ゾーンは小幅続伸。10月米ISM非製造業景況指数が予想を上回ると売りが先行したものの、好調な米10年債入札をきっかけに買いが強まると上げに転じた。

・原油先物相場は5日続伸。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国のロシアなど主要産油国で構成する「OPECプラス」による自主減産の縮小延期が引き続き相場を下支え。また、外国為替市場でドル安が進み、ドル建てで決済される原油相場の割安感を手掛かりにした買いも入った。

・金先物相場は4日ぶりに小反発。米大統領選挙の結果待ちで様子見ムードが強かったものの、対ユーロなどでドル安が進んだため、ドル建てで取引される金の割安感が意識された。

(中村)


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