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近年頻発する台風や豪雨などの自然災害に対し、電気事業者が対策を強化している。送配電網を所有する大手電力会社の送配電子会社は、停電や設備被害を最小限に抑えるため、建屋の浸水を防ぐ「水密化」に取り組んだり機器をかさ上げしたりと、あの手この手で進めている。
千葉県茂原市にある東京電力パワーグリッド(PG)の茂原変電所。1972年に運転を始めた古い変電所だが、正門は高さ約1・8メートルの新しいアルミの板で封鎖されている。浸水を防ぐ「止水板」だ。
変電所のすぐ南側を流れる川が豪雨や台風により氾濫し、所内は過去4度浸水した。2019年10月の台風では高さ約1・3メートルまで水に浸って変電設備が故障し、2万弱の世帯が停電した。
東電PGは21年7月に水害対策として、止水板に加え、フェンスだけで囲われていた約230メートルの外周にも高さ1・8メートルのコンクリート壁を設置。同社担当者は「23年9月の台風でも川が氾濫したが、浸水は降雨分のみの20センチほどだった」と効果を実感する。
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