香港株サマリー(9日)

市場概況
続落、方向感欠く 中国中信に売り

 9日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比1.38%安の20637.24ポイントだった。中国企業指数は1.58%安の7365.59ポイント。メインボードの売買代金は概算で4270億1000万HKドル。

 ハンセン指数は高く始まり、前日終値を挟んで一進一退。中国の追加景気刺激策を巡る不安と期待が交錯し、相場の方向感を欠いた。国家発展改革委員会が8日の会見で示した経済政策は、財政出動と具体的な施策を欠いたと受けめ止められた。一方、国務院弁公室が9日、財政部の藍仏安部長が「財政政策の強化と経済の質の高い成長の推進」について説明する会見を12日に開くと発表し、投資家心理を支えた。また、10日に9月の米消費者物価指数(CPI)、11日に9月の米卸売物価指数(PPI)が発表されるとあって、米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げペースを見極めたい投資家は積極的な買いを手控えたもよう。

 ハンセン指数構成銘柄では、中国政府系投資持ち株会社の中国中信(00267)、医薬品関連の阿里健康(00241)と薬明生物技術(02269)の下げがきつい。ガラス大手の信義光能(00968)と信義ガラス(00868)、石油大手のCNOOC(00883)、取引所運営の香港証券取引所(00388)は大幅に続落した。半面、大型株の美団(03690)が買われ、一定の下支えとなった。香港公益株の長江インフラ(01038)と電能実業(00006)、電動工具の創科実業(00669)は反発した。

 ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.17%安の4640.75ポイントと続落。ライブコマースの東方甄選(01797)、ネット損保の衆安在線財産保険(06060)、画像認識システムのセンスタイム(00020)が大幅に続落した。一方、電気自動車の小鵬汽車(09868)が逆行高。


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