用語解説

QE(量的緩和)とは|意味やマーケットへの影響やよくある質問について詳しく解説


QE(量的緩和)とは、中央銀行が不景気やデフレ状況を改善するために行う金融緩和政策の1つです。

本記事では、QE(量的緩和)の意味やマーケットへの影響、実例やよくある質問について解説します。

QEとは

QEの意味やマーケットへの影響について解説します。

  • ・意味
  • ・マーケットへの影響

意味

QEとは「Quantitative Easing」の略で「量的緩和」のことです。

量的緩和は、市場に出回る資金量を増やす政策です。

中央銀行が行う金融政策の手段の1つで、不景気やデフレ状況を改善する目的で行われます。

マーケットへの影響

中央銀行のQEの具体策として、国債や手形を買い入れることで市場の資金量が増え、経済を下支えする効果を狙います。

一般的には、市場に出回る資金量が増えると通貨の価値が下がり、対象の通貨にとっては売り材料になるとされています。

QEの実例

米国と日本におけるQEの実例を紹介します。

  • ・米国の場合
  • ・日本の場合

米国の場合

米国はこれまで3度のQE(量的緩和)を実施しました。

それぞれ「QE1」「QE2」「QE3」と表現されます。

期間 内容
QE1 2008年11月~2010年6月 総額1.7兆ドルを市場に供給
QE2 2010年11月~2011年6月 6,000億ドルを市場に供給
QE3 2012年9月~2014年10月 月額850億ドルを市場に供給し、2014年1月から減額

日本の場合

日本は世界に先駆けてQE(量的緩和)を実施、その後QQE(量的・質的緩和)やマイナス金利付きQQE、長短金利操作付きQQEなどを実施しました。
期間 内容
QE(量的緩和) 2001年3月~2006年3月 金融市場調節を無担保コールレートから
日本銀行当座預金残高に変更など
QQE(量的・質的緩和) 2013年4月~ 目標を無担保コールレートから
マネタリーベースに変更など
マイナス金利付きQQE(量的・質的緩和) 2016年1月~ QQEを維持しつつ、
当座預金の一部にマイナス金利を導入
長短金利操作付きQQE(量的・質的緩和) 2016年9月~ マイナス金利は維持しつつ、
操作目標を「10年物国債金利がゼロ%程度で維持するよう国債の買い入れを行う」に変更。
「長短金利操作=YCC(イールドカーブ・コントロール)
QQE(量的・質的緩和) 2024年3月~ マイナス金利を解除し、
目標を無担保コールレートに変更

QEに関するQ&A

QEに関するよくある質問を解説します。

  • ・テーパリングとは何ですか?
  • ・QTとの違いは何ですか?

テーパリングとは何ですか?

テーパリング(tapering)のtaperとは、「次第に細く(小さく・弱く)なる、先細になる、徐々に減る」などの意味があります。

一般的に、金融業界では量的緩和による資産購入額を徐々に減額していくことを指します。

QTとの違いは何ですか?

QTとは「量的引き締め」のことで、QE(量的緩和)と対照的な金融政策です。

QTは、中央銀行が景気の過熱やインフレを抑制させるために行う政策など、主に市場の資金量を減らす金融政策を指します。

【まとめ】QE(量的緩和)とは|意味やマーケットへの影響やよくある質問について詳しく解説

QEとは「Quantitative Easing」の略で「量的緩和」のことです。

QE(量的緩和)は、中央銀行が不景気やデフレ状況を改善するために行う金融緩和政策で、市場の資金量を増やすことで経済を下支えする効果を狙ったものです。

一般的には、市場に出回る資金量が増えると通貨の価値が下がり、対象の通貨にとっては売り材料になります。

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