TradingView(トレーディングビュー)でチェックしたい銘柄|【債券市場編】
TradingView(トレーディングビュー)のチャートは他市場の銘柄を表示することができます。
表示できる銘柄のうち、今回は債券市場に関する銘柄でFXトレーダーがチェックしたい銘柄をご案内します。
債券市場のデータは多数ありますが、FXトレーダーは債券市場のデータの中でも国債利回りに注目すると為替相場の状況を把握しやすくなると思います。
債券価格と利回り
国債の債券価格と利回りの関係は、債券が買われ、債券価格が上昇すると利回りが低下し、債券が売られ、債券価格が下落すると、利回りが上昇するという関係になります。
簡単な例を上げると、
1年後に10円(10%)の利息がもらえる額面が100円の債券があり、市場で売買されているとします。
この債券を持っている人は1年後に110円を受け取ることができるという債券です。
最初に100円で取引されていたこの債券が買われ、債券の価格が101円で取引されるようになると、101円の債券に対して、利息は9円しかもらえない状況となり、利回りが低下していることになります。
それに対し、債券に人気がなく、99円で取引される状況となると、利息は99円の債券に対して、11円の利息をもらえる状況となり、利回りは上昇していることになります。
つまり、
債券価格が上昇=利回り低下
債券価格が下落=利回り上昇
となります。
国債の価格が動く要因
国債の価格はどのような局面で動くのでしょうか?
それを理解していると、国債市場の値動きから相場の状況を把握しやすくなります。
中央銀行の金融政策
国債市場は中央銀行の金融政策の影響を強く受けます。金融緩和が行われたり、行われる可能性が高まってくると、債券が買われ、債券利回りが低下する傾向があり、逆に金融引き締めが行われたり、行われる可能性が高まってくると、債券が売られ、債券利回りが上昇する傾向があります。
市場のリスク許容度
国債は国の債券であるため、主要国の国債は回収できなくなるリスクが低い比較的安全な資産です。このため、市場のリスクが高まる場面では、株式などのリスク資産に比べ国債などの安全資産が買われ、債券利回りが低下する傾向があります。
これに対し、市場のリスク許容度が高まる場面では利回りの低い債券市場で運用するよりも、より大きなリターンを期待できる株式市場のようなリスク資産へ投資資金が移動するため、債券が売られ、債券利回りが上昇する傾向があります。
FXトレーダーが注目すべき銘柄(債券市場)
世界一の経済大国である米国の国債市場の動向はFX市場への影響も大きいため、FXトレーダーに最も注目される銘柄の一つです。
米国の金利が上昇する局面ではドルが買われる傾向があるため、債券利回りのトレンドを把握しておくとドルの値動きを予想する上で役立ちます。
米国債は短期から長期まで様々な期間のものが発行されていますが、代表的な銘柄である米国の10年債と2年債の利回りの動きに注目するだけでも債券市場の状況の概要を把握することができます。
いずれも米国のFRBの金融政策の影響を受け、値動きの方向性は近い動きとなることが多いですが、短期的には方向性が異なることもあるため、併せて見ると効果的です。
米国10年債利回り
米国10年債は市場のリスク許容度を反映しやすい銘柄の一つです。FRBの金融政策にもよりますが、10年債利回りが上昇しているような場面では比較的リスク許容度が上昇しており、10年債利回りが低下しているような場面ではリスク許容度が低下している可能性があります。
TradingViewのチャートで米国10年債利回りの動きを見る場合は銘柄名の部分に「US10Y」と入力すると、表示されます。
【ドル円と米国10年債利回りの比較】
米国2年債利回り
米国2年債利回りはFRBの金融政策に対する市場の期待度を敏感に反映しやすい銘柄の一つです。FRBの利上げ観測が強まるような場面では上昇しやすく、金融緩和観測が強まるような場面では低下しやすいという傾向があります。
TradingViewのチャートで米国2年債利回りの動きを見る場合は銘柄名の部分に「US02Y」と入力すると、表示されます。
【ドル円と米国2年債利回りの比較】
日本10年債利回り
日本の10年債利回りは普段はそれほど目立ちませんが、日銀の金融政策に市場の注目が集まっているような場面は円相場への影響が大きくなる場合があります。ドル円等の円に関係する取引を行う場合は注意が必要です。
TradingViewで日本の10年債の利回りを表示させる場合は「JP10Y」と入力すると表示することができます。
【応用編】米国債利回り-日本国債利回り
TradingViewでは銘柄の数値に計算を加えて表示させることができます。
例えば、1をドル円のレートで割り、円ドルのレートを表示させることなどができます。
さらに、2つの銘柄の差を表示することなども可能です。
債券市場のデータを用いてこの機能を使うと、2つの国の同じ期間の国債の利回りの比較を行うということもできます。
この場合は「US10Y-JP10Y」と入力します。
ドル円市場に限らず、2国間の金利差が注目されることは多く、この利回りの変化に注目していると相場の変化にいち早く気づくことができるかもしれません。
【ドル円の日足チャートと米国10年債利回りと日本10年債利回りの差の比較】
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