プライスアクションとは|意味・見方・注意点を解説
プライスアクションとは、連続するローソク足のパターンから相場の値動きを予想する方法です。
テクニカル指標を用いずに、ローソク足の情報だけから値動きを予想する点に特徴があります。
本記事では、プライスアクションのサインや注意点について解説します。
プライスアクションとは
プライスアクションの意味について解説します。
- ・意味
- ・日本の罫線分析との違い
意味
プライスアクションとは、インジケーターの使用を必要とせず、基本的なローソク足(価格変動)からシグナルを生成する分析方法です。
また、別の意味として、1分足やティックチャートなどでの値動きそのものを指す場合もあります。
日本の罫線分析との違い
プライスアクションは、ローソク足をパターン化した形に落とし込むのではなく、ローソク足が示す高値や安値を、その後の値動きでブレイクするかどうかといった値動きそのものを重視します。
対して日本の罫線分析は、たくり足や赤三兵などのローソク足の形状自体をシグナルと捉える分析手法です。
有名な罫線分析方法として酒田五法などがあります。
プライスアクションのサイン
プライスアクションでは、ローソク足の特徴的な並び順と、そこからの値動きを総合的に判断します。
以下で、代表的な3つのサインを紹介します。
- ・インサイド
- ・スラスト
- ・リバーサル
インサイド
直前のローソク足の高値と安値の範囲内に、後続のローソク足の値動きが収まる形で、一時的な相場の停滞を示します。
インサイド
は、トレンドが発生する前のもみ合い相場で現れやすいです。このような相場はエネルギーが溜め込まれている状態で、全体の値動きを包み込む最初のローソク足(母線)の高値もしくは安値をブレイクすると、その方向に大きく動く傾向があります。
インサイドは2本のローソク足だけで形成されるとは限らず、何本ものローソク足で形成される場合もあります。
母線に続くローソク足の数が多いほどエネルギーが蓄積され、その後の大きな相場変動に期待できます。
なお、インサイドとは逆のパターンで、最新のローソク足の高値と安値の範囲内に、直前のローソク足が包み込まれる形をアウトサイドと言います。
こちらも相場の停滞を示唆し、ブレイクした方向に大きく動く傾向があります。
スラスト
スラストは、英語で推進力や押し分けて進むなどの意味があり、プライスアクションでは相場のトレンドを判断できます。
スラストには、スラストアップとスラストダウンの2種類があり、いずれもトレンドの強さを確認できるプライスアクションです。
直前のローソク足の高値以上で、次のローソク足の終値が確定すればスラストアップです。
連続してスラストアップが発生すれば、強い上昇トレンドと読み取れます。
対して、直前のローソク足の安値以下で、次のローソク足の終値が確定するのがスラストダウンです。
連続してスラストダウンが発生した場合は、強い下降トレンドであることを示唆します。
リバーサル
リバーサルとはトレンドの転換を示すプライスアクションのサインです。
リバーサルには、リバーサルハイとリバーサルローの2つがあります。
どちらもトレンドがより長く継続した後に出現すると、サインの信頼度が高いとされています。
リバーサルハイは、弱気リバーサルとも呼ばれます。
ローソク足が上昇して前日の高値以上の値をつけ、その後反転下落して前日の始値または安値以下の価格で引ける形です。
一方で、リバーサルローは強気リバーサルとも呼ばれます。
ローソク足が下落して前日の安値以下の値をつけ、その後反転上昇して前日の始値または高値以上の価格で引ける形です。
なお、当日のローソク足の終値が前日の始値と同じ値であれば、リバーサルハイまたはリバーサルローのサインではありません。
プライスアクションの注意点
プライスアクションを使用する際の注意点について解説します。
- ・値動きを断定するものではない
- ・ダマシが発生しやすい
値動きを断定するものではない
プライスアクションは、あくまでも相場を予測するための1つの手段にすぎません。
値動きを断定するものではなく、サイン通りにトレードしても、相場がサインとは違う動きになるケースもあるため、注意が必要です。
ダマシが発生しやすい
プライスアクションでは、ダマシにも注意が必要です。
ダマシを避けるために、プライスアクション単体での使用ではなく、他のテクニカル指標や時間足を組み合わせるなど、複数の分析手法と併用すると良いでしょう。
【まとめ】プライスアクションとは|意味・見方・注意点を解説
プライスアクションは、複数のローソク足から相場状況を判断する分析方法です。
ローソク足の組み合わせおよび高値や安値の更新を、相場分析に活用できます。
プライスアクションにはいくつかの種類があり、例えばインサイド、スラスト、リバーサルなどが代表的です。
プライスアクションは、FX取引において売買の目安とすることができます。
ただし、サイン通りに相場が動くとは限らず、ダマシが発生することもあるため、注意が必要です。
他のテクニカル指標や時間足と組み合わせることで、より精度の高いサインとして活用できるでしょう。
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