TradingViewのコミュニティスクリプト「RSI V Pattern strategy」のロジック概要や注意点を解説

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この記事では、TradingViewのコミュニティスクリプトに投稿された「RSI V Pattern strategy」（制作者名：mohanee）について紹介します。

1．ロジック概要

RSIと2種類のEMAを使って、ロングだけで取引するストラテジーです。
ロングのエントリー条件は3つあります。

1つ目は、短期EMAが長期EMAよりも上にあることです。
2つ目は、1つ前のローソク足の安値が、2つ前と3つ前のローソク足の安値よりも安いことです。
最後に、RSIの値が、1つ前と2つ前のローソク足のRSIよりも大きく、かつRSIが基準値を下から上に抜けることです。

これらが同時に満たされるとエントリーします。
インジケーターだけでなくローソク足の位置関係も考慮することで、精度の高いエントリーを目指しています。
なお、条件が満たされると繰り返しエントリーします。
最大ポジション数は3です。

ポジション保有後、RSIが70を上から下方向に抜けると、保有ポジションの半分を決済します。
同様に、RSIが90を上から下方向に抜けると、保有ポジションの75％を決済します。
少しでも有利な条件で決済するという意図が分かります。

あらかじめ指定した含み損が実現すると決済します。
また、RSIが70よりも大きくなった場合はロスカット注文をエントリー価格の平均値まで移動します。
トレーリングストップを採用することで、損失を減らす意図があります。

2．ストラテジーテスター

ユーザーが設定可能なパラメーターは3種類です。
RSIのデフォルトの計算期間は5と短く、短期トレードを意識していることが分かります。

パラメーター設定

　

RSI Period	5（RSIの計算期間）
Buy at RSI	30（RSIがこの水準を下から上に抜けるとエントリー）
Stop Loss %	8（許容する含み損の大きさ［％］）

プロパティ初期設定

　

初期資金	10,000（ストラテジーで取引可能な初期資金）
基準通貨	デフォルト（ストラテジーの計算や結果に使われる通貨）
発注サイズ	10％（資産比）
ピラミッディング	3注文（同じ方向に連続してエントリーできる最大数）

ポンド/米ドル 日足

トレードを232回実行し、バックテスト期間を通じて右肩上がりの成績となりました。
さまざまな相場環境に対応できた様子が分かります。
勝率は81.9％でプロフィットファクター2.342であり、両指標とも良好です。

ユーロ/ポンド 日足

トレード回数は187回で、損益は上下動を繰り返しながらもプラス圏で推移しました。
勝率は80.75％、そしてプロフィットファクター1.376であり、プロフィットファクターがやや小さくなっています。

バックテスト総括

ポンド/米ドルは理想的な右肩上がりになりましたが、ユーロ/ポンドはドローダウンする期間も見られました。
パラメーターを調整することにより、成績を改善できる可能性があります。

3．注意すべきポイント

• ・ロングでのみエントリーするので、下落トレンドでは成績が振るわない可能性がある
• ・値動きが乏しいレンジ相場では、ロスカットを繰り返す可能性がある
• ・ピラミッディングが可能なので、ポジション数量に注意

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