FXに関するコラム・豆知識

米SVBの経営破綻を受けて株安 今週はSVB破綻の影響、米国CPI、ECB理事会等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月13日)


先週のFX市場の動き


先週のFX市場はパウエルFRB議長のタカ派コメントや米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻等を受けて株式市場が軟調な推移となったこともあり、円やスイスフラン、米ドルが強いのに対し、豪ドルやカナダドルといった資源国通貨が軟調なリスク回避型の動きとなりました。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

直近1ヶ月の通貨の強弱チャートを見ると、米ドルの強さに一服感が出てきたのに対し、豪ドルの弱さが目立っています。

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら

【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】

最新の騰落率ランキングはこちら

 

主要通貨ペアの相関性分析

先週のドルストレートの相関性を見ると、前週に続き全体的に相関性が高く、米ドルは対主要通貨で似た動きをしていたようです。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

【先週のドル円、クロス円の相関性】

ユーロを含む主要な通貨ペアは全体的に相関性は低く、ユーロの強弱は明確ではなかったようです。

【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】

最新の相関性のチェックはこちら

 

先週の株価指数CFDの動き


米国市場

先週の米国の株価指数CFDはパウエルFRB議長のタカ派コメントやSVBの経営破綻を背景に軟調な推移が続きました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数CFDも全体的に上値が重く、週末にかけてSVBの経営破綻の影響を受け下落の勢いが強まりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDも全体的に上値の重い動きとなりました。

 

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

【株価指数CFDの騰落率ランキング】

最新の騰落率ランキングはこちら

 

先週の商品CFDの動き


先週の商品CFDは前週に続き天然ガスが大幅下落となったほか、全体的に軟調な推移となりました。

【商品CFDの騰落率ランキング】

最新の騰落率ランキングはこちら

 

米国債利回りの推移


【残存期限別の米国債利回りの推移】

先週の米国債利回りは、全体的に週末にかけて低下しています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブの比較を見ると、引き続き短期債利回りが長期国債利回りを上回る「逆イールド」状態が続いています。

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

   

Fedwatchツール


【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合後の政策金利予測の推移】

CMEグループが公表するFedWatchToolでは、次回(2023年3月開催)のFOMCにおける利上げ幅は、25bpとの見方から50bpとの見方が優勢に変化しています。

出所:CMEグループ

FedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移

 

OANDAのポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は前半は底堅く138円に迫る動きとなったものの、後半は失速し、週末には一時134円台前半まで下押しする動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の下押しで苦しくなった買いポジションがある程度は絞り出されたものの、依然として残っている状況です。

このため、上値を探る場面では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い動きが続く可能性を見出すことはできそうです。

4時間足チャートを見ると、安値を結んだラインを割り込む動きとなりました。反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では直近のサポート水準を守れるか等に注目しながら方向感を探っていきたいです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

最新のオーダーブック情報こちら

 

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは前週からの1.053-1.070付近のレンジ内での推移が続いています。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の反発でストレスを抱えた売りポジションが増えている状況です。

このため、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。

4時間足チャートを見ると、直近のレンジの上限である1.07付近で上値を抑えられる動きが続いています。

まずはこの水準をしっかりと突破できるか、下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準となる1.053付近をしっかりと守れるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

最新のオーダーブック情報こちら

 

ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは1.18付近まで下押しするものの、週末にかけては反発し、1.2台を回復しています。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の反発で苦しくなった売りポジションが少し多い状況です。

このため、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見い出すことはできそうです。

4時間足チャートを見ると、安値を切り下げる動きが続きましたが、直近では少し大きな反発となり、直近の高値水準を上抜ける動きとなりました。

今週もしっかりと高値を切り上げることができるか、下押しの際は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら方向感を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

最新のオーダーブック情報こちら

 

豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは0.65台まで値を下げた後、小動きが続きました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が高い中、安値圏で推移しているため、含み損を抱えた買いポジションが多い状況です。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていますが、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

最新のオーダーブック情報こちら

 

CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は上値の重い推移が続き、3800台まで下落しています。

OANDAのオープンポジションを見ると買いポジションに傾く中、安値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが多い状況です。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が一段落し、比較的強い反発が入りましたが、直近では安値を切り下げ、上値の重い動きが続いています。

反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準等を突破できるか、下値を探る場面では直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

最新のオーダーブック情報こちら

 

今週の注目材料


 

今週の主な経済イベント

米国 

3/14 21:30 米国2月消費者物価指数

3/14 20:00 米MBA住宅ローン申請指数

3/15 21:30 米国3月NY連銀製造業景況指数

3/15 21:30 米国2月生産者物価指数

3/15 21:30 米国2月小売売上高

3/15 23:00 米国1月企業在庫

3/15 23:00 米国3月NAHB住宅市場指数

3/16 5:00 米国1月対米証券投資

3/16 21:30 米国3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数

3/16 21:30 米国2月住宅着工件数、建設許可件数

3/16 21:30 米国週間新規失業保険申請件数

3/16 21:30 米国2月住宅着工件数

3/16 21:30 米国2月輸入物価指数

3/17 22:15 米国2月鉱工業生産

 

ユーロ圏

3/15 16:45 フランス2月消費者物価指数

3/15 19:00 ユーロ圏1月鉱工業生産

3/16 22:15 ECB政策金利発表

3/16 22:45 ラガルドECB総裁定例記者会見

3/17 19:00 ユーロ圏2月消費者物価指数

 

日本

3/13 8:50 日本1-3月期四半期法人企業景気予測調査(BSI)

3/15 8:50 日銀金融政策決定会合議事要旨

3/16 8:50 日本2月貿易統計

3/16 8:50 日本1月機械受注

3/16 8:50 前週分対外対内証券売買契約等の状況

3/16 13:30 日本1月鉱工業生産(確報値)

3/16 13:30 日本1月第三次産業活動指数

 

英国

3/14 16:00 英国2月雇用統計

 

オーストラリア

3/14 8:30 オーストラリア3月ウェストパック消費者信頼感指数

3/14 9:30 オーストラリア2月NAB企業景況感指数

3/16 9:30 オーストラリア2月雇用統計

 

カナダ

3/14 21:30 カナダ1月製造業出荷

3/15 21:15 カナダ2月住宅着工件数

3/16 21:30 カナダ1月卸売売上高

3/17 21:30 カナダ2月原料価格指数・鉱工業製品価格

3/17 21:30 カナダ1月対カナダ証券投資額

 

スイス

3/14 16:30 スイス2月生産者輸入価格

 

中国

3/15 11:00 中国2月小売売上高

 

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら

 
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。

この記事をシェアする
OANDAラボウィークリー
先週は米ドル上昇 今週は米国経済指標や本邦GDP、消費者物価指数、米国債務上限関連報道等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年5月15日)
前週は米ドル安、資源国通貨高 来週は米国消費者物価指数等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年5月8日)
日銀金融政策決定会合を受け円安 今週はFOMC、ECB理事会、米国雇用統計等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年5月1日)
先週はポンド、スイスフランが強い推移 今週は植田日銀総裁初の金融政策決定会合、米国GDP速報値等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年4月24日)
先週はスイスフラン高、円安 今週は日欧等の消費者物価指数等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年4月17日)
先週は欧州通貨高、資源国通貨安 今週は米国CPI等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年4月10日)
金融不安和らぎ株高、円安 今週は米雇用統計等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年4月3日)
先週は円、ユーロ、スイスフラン高、資源国通貨安 今週は日米欧の物価指標や米要人コメント等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月27日)
先週は円が強い動き、今週はFOMC、BOE金融政策委員会等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月20日)
米SVBの経営破綻を受けて株安 今週はSVB破綻の影響、米国CPI、ECB理事会等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月13日)
先週は米ドルが軟調 今週はパウエルFRB議長議会証言や米国雇用統計、日銀金融政策決定会合に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月6日)
ドル高円安、株式市場は軟調推移 今週は米国経済指標、東京都区部消費者物価指数等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年2月27日)

ホーム » FX/CFDに関するコラム(ブログ)・豆知識 » 米SVBの経営破綻を受けて株安 今週はSVB破綻の影響、米国CPI、ECB理事会等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月13日)