先週は米ドルが軟調 今週はパウエルFRB議長議会証言や米国雇用統計、日銀金融政策決定会合に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年3月6日)
先週のFX市場の動き
先週のFX市場は米ドルやカナダドルが弱いのに対し、NZドルやポンド、ユーロが比較的強い動きとなりました。
【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】
直近1ヶ月の通貨の強弱チャートを見ると、依然として米ドルの強さが目立つのに対し、円、豪ドル、NZドルが弱い動きを続けています。
【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】
主要通貨ペアの相関性分析
先週のドルストレートの相関性を見ると、前週に続き全体的に相関性は低く、米ドルは対主要通貨でバラバラの動きをしていたようです。
【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】
ドル円、クロス円の通貨ペアでは全体的に相関性は高いとは言えず、円の強弱ははっきりとしていなかったようです。
【先週のドル円、クロス円の相関性】
ユーロを含む主要な通貨ペアは対ZARを除いて、全体的に多少の相関を見出すことはできるものの、それほど高いものでもありませんでした。
【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】
先週の株価指数CFDの動き
米国市場
先週の米国の株価指数CFDは週末にかけて底堅い動きとなりました。
欧州市場
欧州の株価指数CFDも全体的に週末にかけて底堅い動きとなりました。
アジア・オセアニア市場
先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは全体的に底堅い動きとなりました。
【株価指数CFDの騰落率ランキング】
最新の騰落率ランキングはこちら先週の商品CFDの動き
先週の商品CFDは前週に続き天然ガスが強い動きとなったほか、原油や貴金属が底堅いのに対し、小麦やコーンが軟調な動きとなりました。
【商品CFDの騰落率ランキング】
最新の騰落率ランキングはこちら米国債利回りの推移
【残存期限別の米国債利回りの推移】
先週の米国債利回りは、全体的に緩やかな上昇基調を維持しています。
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】
直近5週の金曜日のイールドカーブの比較を見ると、全体的に高い水準となる中、短期債利回りが長期国債利回りを上回る「逆イールド」状態が続いています。
【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
Fedwatchツール
【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合後の政策金利予測の推移】
CMEグループが公表するFedWatchToolでは、次回(2023年3月開催)のFOMCにおける利上げ幅は、引き続き25bpとの見方が中心のようです。
出所:CMEグループFedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移
OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き
FX
米ドル/円(USD/JPY)
先週のドル円は底堅い推移が続いたものの、137円台では上値が重く、伸び悩む動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、高値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが比較的多い状態です。
このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
一方で、直近の伸び悩むで苦しくなった買いポジションも多く、上値を探る場面では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い動きとなる可能性にも少し注意が必要かもしれません。
4時間足チャートを見ると、直近の高値、安値を切り上げる上昇基調が続いていますが直近では伸び悩んでいます。
よって上値を探る場面では直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【USD/JPYの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
先週のユーロドルは1.05台では底堅く、1.06台を回復する動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の反発でストレスを抱えた売りポジションが増えている状況です。
このため、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていましたが、直近では安値、高値を切り上げる反発地合いに転じています。
下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら反発地合いが続くかを見守りたいです。
【EUR/USDの4時間足チャート】表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
ポンド/米ドル(GBP/USD)
先週のポンドドルは1.19台前半まで下押しするものの、週末にかけては反発し、1.2台を回復して週末を迎えています。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の反発で苦しくなった売りポジションが少し多い状況です。
このため、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見い出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると、1.1915-1.2150付近のレンジでスイングする動きが続いています。
まずはこのレンジを上下いずれに抜けるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【GBP/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
豪ドル/米ドル(AUD/USD)
先週の豪ドルは0.67台を中心とした方向感の鈍い動きが続きました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が少し高い中、0.67-0.6785付近のレンジで構築されたポジションが売買双方で多い状況です。
このため、このレンジをしっかりと抜ける動きとなると、苦しくなった方のポジションの損切りを絡め、短期的にでも方向感が出てくる可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていましたが、直近では揉み合う動きが続いています。下押しの際はサポート水準となる0.67付近をしっかりと守れるか、上値を探る場面では、直近の高値水準となる0.6785付近を突破できるか等に注目しながら方向感を探っていきたいです。
【AUD/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
CFD
米国S&P株価指数500(US500)
先週のUS500は上値の重い動きが続きましたが、後半は反発に転じ、4000台を回復して週末を迎えています。
OANDAのオープンポジションを見ると売買の偏りは少ない中、直近の反発で苦しくなった売りポジションが増えています。
このため、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていましたが、高値を結んだラインや直近の高値を切り上げる動きに転じています。
下押しの際は節目の4000や直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、反発地合いが続くかを見守りたいです。
【US500の4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
今週の注目材料
今週の主な経済イベント
米国
3/6 24:00 米国1月製造業新規受注
3/7 24:00 パウエルFRB議長議会証言
3/7 24:00 1月卸売売上高
3/8 5:00 1月消費者信用残高
3/8 21:00 米MBA住宅ローン申請指数
3/8 22:15 2月ADP雇用統計
3/8 22:30 米国1月貿易収支
3/8 24:00 パウエルFRB議長議会証言
3/9 4:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
3/9 22:30 米国週間新規失業保険申請件数
3/10 22:30 米国2月雇用統計
3/11 4:00 米2月月次財政収支
ユーロ圏
3/6 19:00 ユーロ圏1月小売売上高
3/7 16:00 ドイツ1月製造業新規受注
3/8 19:00 ラガルドECB総裁コメント機会
3/8 16:00 ドイツ1月小売売上高
3/8 16:00 ドイツ1月鉱工業生産
3/8 19:00 ユーロ圏10-12月期GDP(確報値)
3/10 16:00 ドイツ1月消費者物価指数
3/10 16:45 フランス1月経常収支、貿易収支
日本
3/7 8:30 日本1月毎月勤労統計調査
3/8 8:50 日本1月国際収支
3/8 14:00 日本2月景気ウオッチャー調査、景気先行・一致指数
3/9 8:50 日本2月マネーストックM2
3/9 8:50 日本10-12月期GDP(改定値)
3/10 時刻未定 日銀金融政策決定会合結果発表
3/10 8:30 日本1月全世帯家計調査
3/10 8:50 日本2月国内企業物価指数
3/10 15:30 日銀黒田総裁記者会見
英国
3/6 18:30 英国2月建設業PMI
3/7 9:01 英国1月英小売連合小売売上高調査
3/7 9:01 英国2月RICS住宅価格指数
3/10 16:00 英1月GDP
3/10 16:00 英1月貿易収支
3/10 16:00 英1月製造業生産、鉱工業生産
オーストラリア
3/7 9:30 オーストラリア1月貿易収支
3/7 12:30 RBA政策金利発表
カナダ
3/6 24:00 カナダ2月Ivey購買部協会指数
3/8 22:30 カナダ1月貿易収支
3/8 24:00 カナダ銀行政策金利発表
3/10 22:30 カナダ2月雇用統計
3/10 22:30 カナダ10-12月期四半期設備稼働率
スイス
3/6 16:30 スイス2月消費者物価指数
3/7 15:45 スイス2月失業率
中国
3/7 時刻未定 中国2月貿易収支
3/9 10:30 中国2月消費者物価指数、生産者物価指数
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