米雇用統計の結果を受けドル上昇 今週はFRB議長コメント、日銀総裁人事等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年2月6日)
先週のFX市場の動き
先週のFX市場は週末に発表された雇用統計の結果を受けて米ドルが全面高となったのに対し、ポンドや豪ドル、NZドルが弱い動きとなりました。
【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】
直近1ヶ月を見ても、強かったオセアニア通貨等が失速したのに対し、米ドルやカナダドルが上昇しています。
【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】
主要通貨ペアの相関性分析
先週のドルストレートの相関性を見ると、対ポンド以外では全体的に相関性が高い動きとなりました。
【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】
ドル円、クロス円の通貨ペアの相関性は普段に比べると低く、円の強弱ははっきりとしていなかったようです。
【先週のドル円、クロス円の相関性】
ユーロを含む主要な通貨ペアの相関性も、全体的に低く、ユーロの強弱もはっきりとしていなかったようです。
【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】
先週の株価指数CFDの動き
米国市場
先週の米国の株価指数CFDは底堅い推移が続いています。
欧州市場
欧州の株価指数CFDも堅調な推移が続いています。
アジア・オセアニア市場
先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは比較的底堅いものの、中国、香港の株価指数は軟調な推移となりました。
【株価指数CFDの騰落率ランキング】
最新の騰落率ランキングはこちら先週の商品CFDの動き
先週も商品CFDは農産物が比較的底堅いものの、原油、天然ガスは軟調な動きとなりました。
【商品CFDの騰落率ランキング】
最新の騰落率ランキングはこちら米国債利回りの推移
【残存期限別の米国債利回りの推移】
米国債利回りは、全体的に横ばい状態が続いています。
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】
直近5週の金曜日のイールドカーブの比較を見ると、短期債利回りが長期国債利回りを上回る「逆イールド」状態が続いています。
【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
Fedwatchツール
【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合後の政策金利予測の推移】
CMEグループが公表するFedWatchToolでは、次回(2023年3月開催)のFOMCにおける利上げ幅は、25bpとの予想に固まりつつあるようです。
出所:CMEグループFedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移
OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き
FX
米ドル/円(USD/JPY)
先週のドル円は上値が重く、ジリジリと下押す動きが続きますが、週末の雇用統計を受け下押し分を取り戻す動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の反発により苦しくなった売りポジションが増えています。
このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移となる可能性を見出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると、方向感を見出しにくい動きが続いています。
上値を探る場面では直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、根気強く方向感を探っていきたいです。
【USD/JPYの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
今週はCFTCの発表がトラブルで遅れているため、本稿執筆時点では更新されていません。
【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
先週もユーロドルは底堅く、1.103付近まで上昇したものの、週末にかけては失速し、1.08を割り込む水準まで下押しています。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りが少ない中、下押しにより苦しくなった買いポジションが目立つ状況です。
このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。
4時間足チャートを見ると、緩やかな上昇基調が続いていましたが、安値を結んだラインや直近の安値水準を割り込んでおり、流れが変わる可能性を見出すことができます。
反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【EUR/USDの4時間足チャート】表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
今週はCFTCの発表がトラブルで遅れているため、本稿執筆時点では更新されていません。
【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
ポンド/米ドル(GBP/USD)
先週のポンドドルは高値圏で伸び悩む動きが続いた後、週末にかけて下値を探る動きが活発化しました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションの比率が高い中、下押しにより、その多くが含み損を抱えている状態です。
このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、上昇基調が続きましたが、高値を切り上げることができずに、安値を結んだラインや直近の安値水準を割り込む動きに転じており、下落基調に転じています。
反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では直近の安値水準を切り下げる動きとなるか等に注目しながら下落基調が続くかを見守りたいところです。
【GBP/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
今週はCFTCの発表がトラブルで遅れているため、本稿執筆時点では更新されていません。
【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2023/1/24】
豪ドル/米ドル(AUD/USD)
先週の豪ドルは底堅い動きが続き、高値を少し切り上げる動きとなったものの、週末にかけては失速し、0.69台前半まで下押しする動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、直近の下押しにより、苦しくなった買いポジションが増えています。
このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると、ポンドドル同様に上昇基調が続きましたが、高値を切り上げることができずに、安値を結んだラインや直近の安値水準を割り込む動きに転じており、下落基調に転じています。
反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では直近の安値水準を切り下げる動きとなるか等に注目しながら下落基調が続くかを見守りたいところです。
【AUD/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
今週はCFTCの発表がトラブルで遅れているため、本稿執筆時点では更新されていません。
【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
CFD
米国S&P株価指数500(US500)
先週のUS500は底堅い推移が続き、4200に迫る水準まで上昇しています。
OANDAのオープンポジションを見ると売りポジションに傾く中、高値圏で推移しているため、その多くが含み損を抱えています。
このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
一方で直近の伸び悩みでストレスを抱えた買いポジションも少し増えており、上値を探る場面では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増える可能性にも少し注意が必要となりそうです。
4時間足チャートを見ると上昇基調が続いていますが、上値を探る場面では、直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【US500の4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
今週はCFTCの発表がトラブルで遅れているため、本稿執筆時点では更新されていません。
【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
今週の注目材料
米国では、新規失業保険申請件数やミシガン大消費者信頼感指数の速報値等の経済指標のほか、パウエルFRB議長等のFOMC関係者のコメント機会に注目が集まりそうです。
本邦では日銀の次期総裁に関する報道に注意が必要となりそうです。現在の金融緩和修正が意識されるきっかけとなるかもしれません。
今週の主な経済イベント
米国
2/7 22:30 米国12月貿易収支
2/8 2:40 パウエルFRB議長コメント機会
2/8 4:00 バーFRB副議長コメント機会
2/8 5:00 米国12月消費者信用残高
2/8 21:00 米国MBA住宅ローン申請件数
2/8 23:15 ウィリアムズNY連銀総裁コメント機会
2/8 24:00 米国12月卸売売上高
2/8 24:00 バーFRB副議長コメント機会
2/8 3:45 ウォラーFRB理事コメント機会
2/9 22:30 米国週間新規失業保険申請件数
2/10 24:00 米国2月ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)
2/11 2:30 ウォラーFRB理事コメント機会
2/11 4:00 米国1月月次財政収支
ユーロ圏
2/6 16:00 ドイツ12月製造業受注
2/6 19:00 ユーロ圏12月小売売上高
2/7 16:00 ドイツ12月鉱工業生産
2/7 16:45 フランス12月経常収支・貿易収支
日本
2/7 8:30 日本12月全世帯家計調査・消費支出
2/7 8:30 日本12月毎月勤労統計調査-現金給与総額
2/7 14:00 日本12月景気先行・一致指数(速報値)
2/8 8:50 12月国際収支
2/8 14:00 日本1月景気ウオッチャー調査
2/9 8:50 日本1月マネーストックM2
2/9 8:50 対外対内証券売買契約等の状況
2/10 14:00 日本12月景気先行・一致指数(速報値)
英国
2/6 18:30 英国1月建設業PMI
2/7 9:01 英国1月BRC小売売上高調査
2/9 9:01 英国1月RICS住宅価格指数
2/9 18:45 ベイリーBOE総裁コメント機会
2/10 16:00 英国10-12月GDP速報値
2/10 16:00 英国12月GDP
2/10 16:00 英国12月製造業生産指数
2/10 16:00 英国12月鉱工業生産
2/10 16:00 英国12月貿易収支
オーストラリア
2/7 9:30 オーストラリア12月貿易収支
2/7 12:30 RBA理事会政策金利発表
2/10 9:30 RBA四半期金融政策報告
カナダ
2/6 24:00 カナダ1月Ivey購買部協会指数
2/7 22:30 カナダ12月貿易収支
2/10 22:30 カナダ1月雇用統計
スイス
2/7 15:45 スイス1月失業率
中国
2/10 10:30 中国1月消費者物価指数・生産者物価指数
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