先週は豪ドルが全面高、株式市場は堅調推移 今週は米欧英の金融政策、米国雇用統計等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年1月30日)
先週のFX市場の動き
先週のFX市場はオーストラリアの消費者物価指数が市場予想を上回り、RBAの利上げ観測が強まったこと等の影響で豪ドルの強さが目立ちました。
円は前週に続き弱い推移となったほか、ポンドやスイスフランも比較的弱い動きとなりました。
【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】
直近1ヶ月では引き続きオセアニア通貨が強いのに対し、米ドル、スイスフランが弱い動きが続いています。
【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】
主要通貨ペアの相関性分析
先週のドルストレートの相関性を見ると、全体的に相関が低く、米ドルの強弱ははっきりとしていなかったようです。
【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】
ドル円、クロス円の通貨ペアの相関性も前週に比べると低く、円の強弱もはっきりとしていなかったようです。
【先週のドル円、クロス円の相関性】
ユーロを含む主要な通貨ペアの相関性も、全体的に低く、ユーロの強弱もはっきりとしていなかったようです。
【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】
先週の株価指数CFDの動き
米国市場
先週の米国の株価指数CFDは底堅い推移が続きました。
欧州市場
欧州の株価指数CFDは高値圏での推移が続いていますが、英国の株価指数は比較的弱い動きとなりました。
アジア・オセアニア市場
先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは全体的に底堅い動きが続きました。
【株価指数CFDの騰落率ランキング】
最新の騰落率ランキングはこちら先週の商品CFDの動き
先週の商品CFDは農産物が比較的底堅い動きとなったものの、原油、天然ガスは軟調な動きとなりました。
【商品CFDの騰落率ランキング】
最新の騰落率ランキングはこちら米国債利回りの推移
【残存期限別の米国債利回りの推移】
米国債利回りは、横ばい状態が続いています。
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】
直近5週の金曜日のイールドカーブの比較を見ると、短期債利回りが長期国債利回りを上回る「逆イールド」状態が続いています。
【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
Fedwatchツール
【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合後の政策金利予測の推移】
CMEグループが公表するFedWatchToolでは、次回(2023年1月開催)のFOMCにおける利上げ幅は、25bpとの予想で固まりつつあるようです。
出所:CMEグループFedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移
OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き
FX
米ドル/円(USD/JPY)
先週のドル円は、129〜130円台を中心に小動きが続きました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、方向感を欠く動きが続いているため、現在の価格水準付近で構築されたポジションが売買双方で多い状況です。
このため、均衡が崩れるような動きとなると、苦しくなった方のポジションの損切りを絡め、短期的にでも方向感が出てくる可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、徐々に値動きが収縮するような動きが続いています。
上値を探る場面では高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【USD/JPYの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週火曜日時点の通貨先物市場の円の投機筋のポジションは円売りポジションの比率の減少傾向が続いています。
【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
先週もユーロドルは底堅く、1.093付近まで上昇しています。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りが少ない中、高値圏で推移しているため、苦しくなった売りポジションが多く、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる場面では損切りの買いが増え、底堅い動きとなる可能性を見出すことができそうです。
一方で直近の伸び悩みでストレスを抱えた買いポジションも多く、上値を探る場面での利益確定売り、下押しに転じる場面での損切りの売りが増える可能性にも注意が必要となりそうです。
4時間足チャートを見ると、緩やかな上昇基調が続いています。下押しの際は、安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では高値をしっかりと更新できるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【EUR/USDの4時間足チャート】表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週火曜日時点の通貨先物市場の投機筋のユーロのポジションはユーロ買いのポジション比率が少し増加しています。
【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
ポンド/米ドル(GBP/USD)
先週のポンドドルは高値圏で横ばい推移が続いています。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、高値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが増えています。
このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
一方で直近の伸び悩むで利益が伸びず、ストレスを抱えた買いポジションも少し増えており、下押しに転じると損切りの売り、高値圏では安堵の利益確定売りが増える可能性にも少し注意が必要かもしれません。
4時間足チャートを見ると、上昇基調が続きましたが、直近では高値を切り上げられず、横ばい推移が続いています。下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では高値を切り上げることができるか等に注目しながら上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【GBP/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週の火曜日時点の通貨先物市場の投機筋のポジションはポンド売りのポジション比率が少し減少しています。
【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2023/1/24】
豪ドル/米ドル(AUD/USD)
先週の豪ドルは底堅い推移が続き、0.71台まで上昇しています。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、高値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが多く、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げると損切りの売りが増え、底堅い動きが続く可能性を見出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると、上昇基調が続く中、直近では上昇に一服感が出てきているようにも見えます。
下押しに転じる場面ではどの程度の下押しとなるか、再度上値を探る場面では高値を切り上げることができるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【AUD/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
豪ドルの通貨先物市場の投機筋のポジションは売りポジション比率がジリジリと減少を続けています。
【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
CFD
米国S&P株価指数500(US500)
先週のUS500は底堅く、4100付近まで上昇しています。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、高値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが多い状況です。
このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。
4時間足チャートを見ると上昇基調が続いていますが、上値を探る場面では、直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【US500の4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週火曜日時点の投機筋のS&P500E-miniのポジションは売りポジション比率が少し減少しています。
【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2023/1/24)】
今週の注目材料
今週は米欧英の中央銀行の金融政策の発表が予定されています。
米国のFOMCに関しては、市場で25bpの利上げが確実視されており、次回以降の利上げに関する情報に注目が集まっています。声明文の内容やパウエルFRB議長の記者会見にて次回以降の利上げに消極的な姿勢が強まると、米ドルの上値圧迫材料となりそうです。
欧州のECB理事会では50bpの利上げとの予想が中心です。市場予想通りの利上げ幅となるか、ラガルド議長の会見等において次回の利上げに関する情報が出てくるかに注目が集まり、政策金利の発表時やラガルド議長の会見中はユーロを中心に不安定な推移となりそうです。
英国のBOEの金融政策委員会でも50bpの利上げが予想されており、市場の注目はやはり、次回以降の利上げに関する情報で議事要旨等の内容から手がかりを探すことになりそうです。発表前後はポンドを含む通貨を中心に不安定な推移となる可能性があるため、注意が必要です。
経済指標は米国で週末に1月の雇用統計が発表されるほか、ISM景況指数等の発表が予定されています。米国の経済指標を占う上で重要な経済指標であるため、市場の注目度も高いため、発表前後の値動きには注意したいです。
今週の主な経済イベント
米国
1/31 22:30 米国10-12月期四半期雇用コスト指数
1/31 23:00 米国11月S&Pケースシラー住宅価格指数
1/31 23:00 米国11月FHFA住宅価格指数
1/31 23:45 米国1月シカゴPMI
1/31 24:00 米国1月消費者信頼感指数
2/1 21:00 米国MBA住宅ローン申請件数
2/1 22:15 米国1月ADP雇用統計
2/1 23:45 米国1月製造業PMI
2/1 24:00 米国1月ISM製造業景況指数
2/1 24:00 米国12月建設支出
2/2 4:00 FOMC政策金利発表
2/2 4:30 パウエルFRB議長記者会見
2/2 22:30 米国10-12月期四半期非農業部門労働生産性(速報値)
2/2 22:30 米国週間新規失業保険申請件数
2/2 24:00 米国12月製造業新規受注
2/3 22:30 米国1月雇用統計
2/3 23:45 米国1月サービス業PMI
2/3 24:00 米国1月ISM非製造業景況指数
ユーロ圏
1/30 19:00 ユーロ圏1月消費者信頼感指数
1/31 15:30 フランス10-12月期四半期GDP(速報値)
1/31 16:45 フランス1月消費者物価指数(速報値)
1/31 18:00 ドイツ10-12月期四半期GDP(速報値)
1/31 19:00 ユーロ圏10-12月期四半期GDP(速報値)
1/31 22:00 ドイツ1月消費者物価指数(速報値)
2/1 17:50 フランス1月製造業PMI(改定値)
2/1 17:55 ドイツ1月製造業PMI(改定値)
2/1 18:00 ユーロ圏1月製造業PMI(改定値)
2/1 19:00 ユーロ圏12月失業率
2/1 19:00 ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
2/2 16:00 ドイツ12月貿易収支
2/2 22:15 ECB理事会政策金利発表
2/2 22:45 ラガルドECB総裁記者会見
2/3 17:50 フランス1月サービス業PMI(改定値)
2/3 17:55 ドイツ1月サービス業PMI(改定値)
2/3 18:00 ユーロ圏1月サービス業PMI(改定値)
2/3 19:00 ユーロ圏12月生産者物価指数
日本
1/31 8:30 日本12月失業率
1/31 8:50 日本12月小売業販売額
1/31 8:50 日本12月鉱工業生産(速報値)
1/31 14:00 日本12月新設住宅着工戸数
1/31 14:00 日本1月消費者態度指数
1/31 19:00 日本1月外国為替平衡操作の実施状況
2/2 8:50 1月マネタリーベース
2/2 8:50 対外対内証券売買契約等の状況
英国
1/31 18:30 英国12月マネーサプライ
1/31 18:30 英国12月消費者残高
2/1 18:30 英国12月製造業PMI
2/2 21:00 BOE金融政策委員会政策金利発表・議事要旨公表
2/3 18:30 英国12月サービス業PMI
オーストラリア
1/31 9:30 オーストラリア12月小売売上高
2/2 9:30 オーストラリア12月住宅建設許可件数
カナダ
1/31 22:30 カナダ11月GDP
2/2 22:30 カナダ12月住宅建設許可件数
スイス
1/31 16:30 スイス12月小売売上高
1/31 17:00 スイス1月KOF景気先行指数
2/1 17:30 スイス1月製造業PMI
中国
1/31 10:30 中国1月製造業PMI
2/1 10:45 中国1月財新製造業PMI
2/3 10:45 中国1月財新サービス業PMI
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