TradingViewの内蔵ストラテジー「Volty Expan Close Strategy」のロジック概要や注意点を解説
この記事では、TradingViewにデフォルトで内蔵された「Volty Expan Close Strategy」について紹介します。
1.ロジック概要
ボラティリティ・エクスパンション・ストラテジーは、ATRを利用してチャネルラインを作成し、そのチャネルから抜け出す方向にトレードする戦略です。
ATRとチャネル作成用の係数は、それぞれ設定変更が可能です。
現在のローソク足が一つ前の上限チャネルを上回ったら買い、一つ前の下限チャネルを下回ったら売りを行い、これらをドテンで繰り返します。
2.ストラテジーテスター
パラメーターは以下の2種類です。
期間はATRの計算に用いるローソク足の本数、NumATRsはチャネルを作成するための係数の設定です。
パラメーター初期設定
期間 | 1,000,000(ストラテジーで取引可能な初期資金) |
---|---|
NumATRs | 0.75(チャネル作成用の係数) |
プロパティ初期設定
初期資金 | 1,000,000(ストラテジーで取引可能な初期資金) |
---|---|
基準通貨 | デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨) |
発注サイズ | 1取引(取引ごとの枚数) |
ピラミッディング | 1注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数) |
このストラテジーは、シグナルの発生頻度が高く、トレードの平均バー数(ポジションを保有したローソク足の本数)は約5本という短期決戦型です。
【米ドル/円 日足(デフォルト)】
米ドル/円では日足をはじめ多くの時間軸で、右肩上がりの損益グラフとなりました。
日足では勝率46.38%、PFは1.538でした。
【米ドル/円 日足(期間:3 NumATRs:1.45)】
米ドル/円の日足で、NumATRsの数値を上げてトレードの回数を減らすと、勝率50%を上回る成績になりました。
トレードの条件を厳しくした分、ポジション保有時間が長くなっています。
デフォルトではトレード回数が多いのが長所であり、短所でもあります。
パラメーターを変更したり、ルールをアレンジしたりすることでシグナルを厳選すると、成績向上が図れそうです。
3.注意すべきポイント
- ・デフォルトでもそれなりの成績が残せる
- ・多くの通貨ペア、時間軸で好成績が見られた
- ・取引頻度が多く、ダマシも多い
- ・シグナルを厳しく設定することで成績向上の可能性あり
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