FXに関するコラム・豆知識

米国CPIの結果を受けドル高、株安 今週はFOMC、日銀金融政策決定会合等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2022年9月19日)


先週のFX市場の動き


先週のFX市場は、米国の消費者物価指数が市場予想を上回ったことを受けてドルが強いほか、円やユーロが比較的強い推移となったのに対し、豪ドル、カナダドル等の資源国通貨が弱い推移となりました。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

直近1ヶ月の通貨強弱チャートを見ると、米ドルやスイスフランが強いのに対し、円、ポンドが弱い状態が続いていますが、円は直近では少し反発しています。

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら

【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】

 

最新の騰落率ランキングはこちら

 

主要銘柄の相関性分析

先週のドルストレートの相関性を見ると、全体的に相関性が高く、対ドルで主要通過は近い動きになっていたのが確認できます。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

ドル円、クロス円の通貨ペアの相関性はドル円とクロス円の相関は低いものの、クロス円同士は相関性が高い動きとなりました。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

ユーロを含む主要な通貨ペアを見ると、全体的に相関は薄く、ユーロの強弱はそれほど明確ではなかったようです。

【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


先週の株価指数CFDの動き


米国市場

先週の米国の株価指数CFDは消費者物価指数の発表後、軟調な推移が続きました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数も全体的に軟調な推移となりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数も全体的に軟調な推移となりました。

 

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

【株価指数CFDの騰落率ランキング】

 

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米国債利回りの推移


【残存期限別の米国債利回りの推移】

先週の米国債利回りは、引き続き、上昇傾向が続いています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブの比較を見ると、前週に続き全体的に上昇となりましたが、依然として短期債利回りが10年債利回りを上回る状態が続いています。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

 

【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移】

CMEグループが公表するFedWatchToolの次回(2022年9月開催)のFOMCでの利上げ確率は、消費者物価指数の結果を受けて、100bp(1.0%)利上げとの見方も強まりましたが、週末には75bp(0.75%)利上げとの見方に落ち着きつつあります。

出所:CMEグループ

FedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移

 

OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は、序盤に上値の重さが残ったものの、米国消費者物価指数の結果を受けて急騰し、145.00付近まで上昇するも145円台に乗せることはできず、伸び悩む動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると売りポジション比率が少し優勢な中、直近の伸び悩みで苦しくなった買いポジションが多い状況です。

このため、上昇した水準ではこれらの買いポジションの安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重さが残る可能性を見出すこともできそうです。

4時間足チャートを見ると、上昇基調が続きましたが、145.00付近で2回上値を抑えられており、今週は145円台にしっかりと乗せることができるか、下押しの際は、安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、上昇基調が続くかを見守りたいところです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点における投機筋の円の通貨先物市場のポジションは、前週に続き、円売りポジションの比率が増加となりました。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2022/9/13)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは、序盤に1.02付近まで上昇するも米国消費者物価指数の結果を受けて失速し、1.00付近で週末を迎えています。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、前週に続き、安値圏で売り、含み損を抱えた売りポジションが少し多い状況です。

このため、下押した水準では、利益確定の買い戻し、高値を切り上げる場面では損切りの買いが増え、底堅さを見せる可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、先週は0.995付近で踏ん張る動きとなりました。下押しの際は、安値を結んだラインやこの水準を守れるか、上値を探る場面では先週の高値の1.02を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは売りポジションの比率が減少し、売買の偏りがほとんどない状態になりました。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2022/9/13)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは、序盤に1.17台を回復する動きとなったものの、米国消費者物価指数の発表後は急落し、安値を切り下げる動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに大きく傾く中、安値圏で推移しているため、買いポジションのほとんどが含み損を抱えている状況です。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる場面では損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いており、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では直近の安値を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週の投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは前週に続き、売りポジション比率が増加しています。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2022/9/13)】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは、序盤に0.69台を回復する動きとなったものの、米国消費者物価指数結果を受けて急落し、0.67を割り込む水準まで下落する動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、安値圏で推移しているため、買いポジションのほとんどが含み損を抱えている状況です。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、直近では下落基調が再開しています。反発の際は高値を結んだラインや直近の高値を突破できるか、下押しの際は直近の安値を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは売りポジション比率は前週から大きな変化はなく、売りポジションに傾く状況が続いています。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2022/9/13)】

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CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は、序盤に4100台中盤まで上昇したものの、米国消費者物価指数の結果を受けて急落し、その後も下落基調が続きました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに少し傾く中、安値圏で推移しているため、買いポジションのほとんどが含み損を抱えている状況です。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。/p>

4時間足チャートを見ると、直近の安値を切り下げる動きとなり、下落基調が再開しています。反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物市場では、売買双方のポジションが減りましたが、売買比率は前週とほぼ同じで売りポジションに傾く状況が続いています。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2022/9/13)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら


今週の注目材料


今週は米国の金融政策を決定するFOMCの発表が予定されています。

前述の通り、CMEが公表するFedwatchツールのデータによると、本稿執筆時点では、市場予想の中心は75bp(0.75%)に落ち着きつつありますが、先週の市場予想を上回る消費者物価指数の結果を受けて、100bp(1.0%)の利上げを折り込む動きも出ているようです。

政策金利の発表以外にも、今後の金融政策の手がかりを求めて、声明文の内容や公表される経済見通し(政策金利、物価等)、パウエルFRB議長の記者会見等にも注目が集まり、政策金利の発表前後やパウエル議長の記者会見中は市場全体が不安定な推移となることが想定されます。

これに対し、本邦では、日銀の金融政策を発表する金融政策決定会合が予定されています。

今の所、今回の会合でも現状維持との見方が中心ですが、発表前後は内容次第で不安てな推移となる可能性も考えられそうです。また、金融政策変化の兆しの有無を求めて、黒田総裁の会見にも注目が集まるため、同様に注意したいです。

このほか、英国のイングランド銀行(BOE)やスイスのスイス国立銀行(SNB)でも金融政策を決定する会合が予定されています。いずれも利上げとの見方が中心であり、日銀と他の中央銀行の金融政策の方向性の違いが再認識されそうです。

 

今週の主な経済指標

米国 

9/19 23:00 米国 9月NAHB住宅価格指数

9/20 21:30 米国 8月住宅着工件数、建設許可件数

9/21 20:00 米国 住宅ローン申請件数

9/21 23:00 米国 8月中古住宅販売件数

9/22 3:00 FOMC金融政策発表

9/22 3:30 パウエルFRB議長定例記者会見

9/22 21:30 米国 4-6月期四半期経常収支

9/22 21:30 米国 週間新規失業保険申請件数

9/22 23:00 米国 8月景気先行指数

9/23 22:45 米国 9月PMI

 

ユーロ圏

9/19 18:00 ユーロ圏7月建設支出

9/20 15:00 ドイツ8月生産者物価指数

9/20 17:00 ユーロ圏7月経常収支

9/22 23:00 ユーロ圏9月消費者信頼感指数

9/23 16:15 フランス9月PMI速報値

9/23 16:30 ドイツ9月PMI速報値

9/23 17:00 ユーロ圏9月PMI速報値

 

日本

9/20 8:30 日本8月全国消費者物価指数

9/22 時刻未定 日銀金融政策委員会終了後、金融政策の発表

9/22 15:30 黒田日銀総裁定例記者会見

 

英国

9/22 20:00 イングランド銀行金融政策委員会 金融政策発表、議事要旨公表

9/23 8:01 英国9月GFK消費者信頼感指数

9/23 17:30 英国9月PMI速報値

 

オーストラリア

9/20 10:30 RBA理事会議事要旨公表

 

カナダ

9/20 21:30 カナダ8月消費者物価指数

9/23 21:30 カナダ7月小売売上高

 

スイス

9/22 16:15 スイス国立銀行政策金利発表

 

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら

 
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