目次
監修者まえがき
著者からのメッセージ
はじめに――勝利を念頭に置いて
第1部 考え方を身に付ける
第1章 信じる脳
第2章 勝者の気高い7つの真実
第3章 勝者のセルフイメージを作り上げる
第4章 できると思うこと――粘り強く本気で取り組むためのカギ
第5章 決心をするとき
第6章 情熱と目標達成に優先順位を付ける
第2部 完璧な練習法を身に付ける
第7章 練習の組み立て方
第8章 ビジュアライゼーションとリハーサル
第9章 本番に向けた準備
第10章 さあ、本番だ
ボーナスチャプター
第11章 意図を持って生きる
謝辞
献辞
著者について
監修者まえがき
本書は、マーケットの魔術師の1人であるマーク・ミネルヴィニが著した“Mindset Secrets for Winning : How to Bring Personal Power to Everything You Do”の邦訳である。この本を手に取るくらい真摯に投資やトレードに向き合う人ならば、ミネルヴィニについてはよくご存じのことだろう。中学中退から身を起して数々の苦難を乗り越え、最終的に偉大なトレーダーとなった彼は、文字どおり「生ける伝説」と言ってよい。また、ミネルヴィニの邦訳としては、すでに『ミネルヴィニの成長株投資法――高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ』『株式トレード――基本と原則』『成長株投資の神』(いずれもパンローリング)があり、これらを通して、私たちは成長株投資の実践的な方法を学ぶことができる。
一方、それらの前著に対して本書は、トレードの技術的な側面ではなく、より俯瞰的な立場から私たちが真に望む生き方を実現する方法に関して考察し、その認識と行動について述べている。その主張は、同じくマーケットの魔術師の1人であるラリー・ハイトが著した『ルール――トレードや人生や恋愛を成功に導くカギは「トレンドフォロー」』(パンローリング)を彷彿させる。
彼らのように名を成したトレーダーが何かを書く、それもトレードについてではなく、成功を導くための心理に特化した本を書くのは、けっして経済的な理由や功名心からではない。それはトレードに限らず、この世界で困難に能動的に立ち向かい、人生を切り開いていくためにはそれが不可欠であり、すべての人々がそれを知るべきだと彼らが心から信じているからである。ミネルヴィニやハイトの私たちに対する視線は、思いやりにあふれたとても温かいものだ。
トレードをやろうとやるまいと、人は生きているかぎり遅かれ早かれ幾多の困難に遭遇することになる。そのなかには耐え難く苦しいものもあるだろう。そうした死の陰の谷を歩むとき、すべての人のかたわらに等しく神がいてくれるわけではない。もしそこにいるのが自分独りきりであるならば、自らの心を燃やして道を照らすよりほかに、どこにも光などない。ミネルヴィニが書いたのは、たとえ置かれた環境・状況を直接変えることができなくとも、自分の生き方に責任を持ち、自身の認識や行動を変えることで、ついにはその未来をも変えることができるという救済と希望なのである。多くの人が本書を読んで実行し、それぞれの目的が成就されることを願う。
なお、本書に関係した参考書籍として、上記のハイトの著書のほかに、アメリカ心理学会の会長であるマーティン・セリグマンの著書『【新装版】オプティミストはなぜ成功するか――ポジティブ心理学の父が教える楽観主義の身につけ方』『ポジティブ心理学が教えてくれる「ほんものの幸せ」の見つけ方――とっておきの強みを生かす』(いずれもパンローリング)を強く推奨しておく。
翻訳にあたっては以下の方々に感謝の意を表したい。まず山口雅裕氏には正確で読みやすい翻訳を、そして阿部達郎氏は丁寧な編集・校正を行っていただいた。また本書が発行される機会を得たのはパンローリング社社長の後藤康徳氏のおかげである。
2022年6月
長岡半太郎
著者からのメッセージ
本書を書く際に、私は自分の人生の多くの側面――ビジネスからスポーツ、苦闘から勝利、そして貧困からお金持ちになるまで――を利用した。私はオリンピックに出場する競技者たちが行う準備から世界最高水準のコーチたちのテクニックまで、また成功したエリートたちの人生に影響を与えたあらゆる側面に至るまで、幅広く調べた。自己啓発書である本書では、スポーツの例をよく出しているが、これは競技に限った話ではない。何であれ自分の能力を最大限に発揮したい人には本書が役に立つはずだ。私はすべての読者が心を開いて、自分の人生に役立つ洞察を得てほしいと思っている。各章は前の章に基づいて書かれているので、順を追って読むことが大切だ。あなたの探求がうまくいくことを願っている。
マーク・ミネルヴィニ
本書からの抜粋
●勝利について真っ先に知っておくべきことは単純だ。考え方が正しくなければ、いくら知識を高めてスキルを磨き、訓練を重ねても、それらが現実世界で最も必要なときに役に立つことはない。
●世の中にはストレスがあるのではなく、ストレスを生み出すような考えがあるだけだ。恐怖があるのではなく、恐ろしさを生み出す考えがあるだけだ。こうした感情を作り出しているのはあなた自身である。個人的な体験が自分にとってどういう意味を持つかは、自分が決めている。
●自分の最も良い部分を見つけて、その部分こそが自分とみなそう。自分の最高の資質を伸ばそうと努力すれば、それらは成長する。最も良いと思った自分がいれば、劣った自分は消滅する。
●あなたは自分ができると思っていることよりもはるかに多くのことを達成できる。それは私が保証する。しかし、勝利は意識的に選択してつかみ取るものだということを受け入れないかぎり、潜在能力を十分に発揮することはできない。あなたは勝てるのに不調な状態なのだ。
●どれほど才能や生まれ持った能力があっても、たとえ毎日何時間も練習をしても、能力を十分に発揮できない。セルフイメージが不健全だと、そのイメージに見合う力しか出せないからだ。
●彼らは自分が勝つだろうと思うだけではない。勝つために必要なことをやり抜いたので、心底から勝利を確信している。
●最高の能力を発揮できる人々は、自分は成功するという確信が特に強いという点で、単にうまいという人とは異なる。同時に、彼らはプロセスに集中することによって、プレッシャーを感じずに力を発揮できる。
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。