米国CPI、ECB理事会等に注目。またウクライナ情勢にも引き続き要警戒 OANDAラボ-マーケット最新情報(2022年4月11日)
今週の注目材料
今週は米国で消費者物価指数、小売売上高といった重要経済指標の発表が予定されています。特に消費者物価指数は今後の米国の金融政策を占う上で、注目されており、発表前後の不安定な動きには注意が必要となりそうです。
ユーロ圏ではECB理事会が予定されています。今回の会合では政策金利変更の可能性は低いと予想されており、市場の注目はラガルド総裁の会見等になりそうです。早期利上げ観測を後押しするような内容となるとユーロの下支え材料となりそうです。
英国では雇用統計や消費者物価指数の発表が予定されています。今後の英国の金融政策を占う上で重要な経済指標となるため、発表直後はポンドが神経質な動きとなる可能性に注意したいです。
このほか、オーストラリアでは雇用統計、カナダでは利上げが予想されるBOCの政策金利の発表などに注目が集まりそうです。
また、引き続きウクライナ情勢に警戒が必要なほか、週末はイースター休暇に突入するため、流動性低下に注意が必要となりそうです。
先週のFX市場の動き
先週のFX市場は米ドルが全面高となったのに対し、ユーロ、円が弱い動きとなりました。
【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】
【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】
主要通貨に対し、円が弱さが目立つ状態が続いています。
【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】
主要銘柄の相関性分析
先週のドルストレートの相関性を見ると、比較的相関性が高く、米ドルは対主要通貨で近い動きとなっていたのが確認できます。
【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】
ドル円、クロス円の通貨ペアはユーロ円以外では比較的高い数値となりました。
【先週のドル円、クロス円の相関性】
ユーロを含む主要な通貨ペアの相関性を見ると、全体的に相関性の高い動きとなりました。
【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】
先週の主要通貨ペアと米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)の相関性を見ると、US500はUSDと逆相関の動きとなっていたのが確認できます。
【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】
先週の株価指数CFDの動き
米国市場
先週の米国の株価指数CFDは、全体的に上値の重い動きとなりました。
欧州市場
欧州の株価指数CFDも全体的に上値の重い動きとなる中、英国の株価指数は底堅い推移となりました。
アジア・オセアニア市場
先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDも全般的に上値の重い推移となりました。
【株価指数CFDの騰落率ランキング】
米国債利回りの推移
【残存期限別の米国債利回りの推移】
米国債利回りは、伸び悩んでいた長期債利回りも上昇となりました。
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】
直近5週の金曜日のイールドカーブを比較を見ると、伸び悩んでいた長期債利回りもジワリと上昇しましたが、依然として逆イールドとなっている年限のものもあります。
【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き
FX
米ドル/円(USD/JPY)
先週のドル円は、緩やかな上昇基調が続き、124円台に乗せる動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、上昇基調が続いたこともあり、売りポジションに傾く中、その多くが含み損を抱えています。このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、上昇が続いた後に、大きな調整が入った後、再度上値を探る動きが続いていますが、直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は安値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【USD/JPYの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週火曜日時点における投機筋の円の通貨先物市場のポジションは、前週に続き売りポジション比率が増加となりました。
【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2022/4/5)】
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
先週のユーロドルは上値の重い推移が続き、1.08台まで下押しする動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、そのほとんどが含み損を抱えている状況です。このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移となる可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、下落基調が続く中、直近のサポート水準となる1.08付近に迫る動きとなっています。まずはこの水準を守れるか、反発の際は過去のサポートやレジスタンスとなった水準等を突破できるか等に注目しながら、下落基調が続くかを見守りたいです。
【EUR/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは買いポジション比率がジワリと上昇しましたが、依然として偏りは少ない状況が続いています。
【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2022/4/5)】
ポンド/米ドル(GBP/USD)
先週のポンドドルは上値の重い推移となり、一時は1.3を割り込む水準まで下押しする動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が高い中、下押しにより、そのほとんどが含み損を抱えています。このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、下落基調が続く中、直近のサポートとなる1.3付近での攻防が続いています。まずはこの水準を守ることができるか、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。
【GBP/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週の投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは前週に続き売りポジション比率が増加となりました。今後もこの傾向が続くかを見守りたいです。
【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2022/4/5)】
豪ドル/米ドル(AUD/USD)
先週の豪ドルは序盤は底堅い推移となりましたが、その後は上値の重い推移となり、0.75を割り込む水準までした押す動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ないですが、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えています。このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。
4時間足チャートを見ると、安値を結んだラインを割り込み、レジスタンスからサポートに転じた0.745付近での攻防が続いています。まずはこの水準付近を守れるか、反発の際は直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【AUD/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは売りポジション比率は減少となりましたが、依然として売りポジションに傾く状態が続いています。
【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2022/4/5)】
CFD
米国S&P株価指数500(US500)
先週のUS500は上値の重い推移となり、4500を割り込む水準まで下押しとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えています。
このため、上昇した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、上昇基調が続いていましたが、 直近では高値、安値を切り下げる下落基調に転じています。反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。
【US500の4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
投機筋のS&P500先物市場のポジションは僅かに売りポジションに傾く状態が続いています。今後も売りポジションに傾く状況が続くかを見守りたいです。
【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2022/4/5)】
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