ダウ理論と平均足やRCIを組み合わせ押し目買いを狙うトレードアイデア
参考記事:ダウ理論とトレンドラインや移動平均線を組み合わせ押し目買いを狙うトレードアイデア
平均足で押し目買いするアイデア
平均足はローソク足を改良したもので、トレンドの発生や継続、転換を判断しやすいテクニカル指標です。トレンド発生中には、同じ色の足が連続しやすいのが特徴で、上昇トレンド中には陽連(陽線の連続)します。その陽連がいったん陰連(陰線の連続)に切り替わる局面はトレンドの調整を意味し、すなわち押し目を形成している動きだと判断できます。
ダウ理論で考えると、陽連でつける高値が切り上がり、陰連でつける安値が切り上がっていれば上昇トレンドだと判断できます。
エントリーのアイデア
ダウ理論で上昇トレンドの条件を満たしているときに一時的に下落し、そして下落の陰連が陽線に切り替わったらエントリーします。つまり、陽連(トレンド)→陰連(調整)→陽線に転換となったタイミングでエントリーします。
なお、平均足は方向性が明確なときに同じ色が続きやすいという傾向があるものの、方向感が失われているときには色が入り混じることもあるので注意が必要です。
RCIで押し目買いするアイデア
オシレーター系テクニカル指標のRCIを用いることでも、ダウ理論が定義するトレンド中に押し目買いができます。RCIは時間の概念を取り入れたテクニカル指標で、相場の上がり始めや下がり始めの時期と、そのタイミングを捉えるのが得意です。そのため、ダウ理論による上昇トレンドが確認できるときに、押し目買いのポイントを探すのに適しているといえます。
RCIは-100%から+100%の範囲を変動し、0%より上を推移していれば上昇トレンド、0%より下を推移していれば下降トレンドと考えるのが一般的です。上昇トレンドの押し目を形成する際には、0%ラインより上で推移するRCIが一時的に0%ラインを割り込む動きを見せる傾向があり、再びそれを上抜くタイミングが押し目買いの狙い目です。
エントリーのアイデア
ダウ理論で上昇トレンドの条件を満たしているときに、0%ラインより上で推移するRCIが0%ラインを割り込み、再び0%ラインを上抜いたところでエントリーします。
RCIはトレンド中の押し目を捉えやすいのがメリットです。パラメータ(期間)に関しては、短くするほど値動きに敏感に反応しますが、あまり短くし過ぎると0%ラインを上下する頻度が高まり、ダマシが増える傾向にあります。相場の状況や使用する時間足にもよりますが、「9」~「14」くらいに設定するのが良いでしょう。
ヒドゥンダイバージェンスで押し目買いするアイデア
ダイバージェンスの一種であるヒドゥンダイバージェンスの出現は、押し目買いの優位性が高いポイントになり得ます。
ダイバージェンスとは、価格の推移とオシレーター系テクニカル指標の推移が逆行する現象のことで、通常のダイバージェンスはトレンド転換を示唆するのに対し、ヒドゥンダイバージェンスはトレンド継続を示唆します。つまり、上昇トレンド中にヒドゥンダイバージェンスが発生した場合はトレンド継続に期待でき、そのためダウ理論による押し目買いと相性が良いといえます。
ヒドゥンダイバージェンスを見つけるには、上昇トレンド中なら安値に注目します。例えば、オシレーター系指標の代表格であるRSIを使っていたとしましょう。価格は安値を切り上げているのに、RSIは安値を切り下げていれば、目先は下落していてもそこから再上昇すると予想できます。
エントリーのアイデア
ダウ理論で上昇トレンドの条件を満たしているときに、一時的な下落から反転し、ヒドゥンダイバージェンスを確認できたらエントリーします。オシレーターが再上昇するタイミングが良いでしょう。
通常のダイバージェンスに比べ、ヒドゥンダイバージェンスの発生頻度は低めですが、出現時の信頼度は高く、押し目買いのタイミングを探る際に重宝します。
本記事の監修者・平野朋之
ネット証券で、FX業務全般、自己売買部門のディーラー、投資情報室の情報発信、セミナー講師などの業務に携わる。現在は独立して株式会社トレードタイムを設立。マーケット情報の発信や投資教育を行うかたわら、オリジナル手法での自己売買も精力的に行う。
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