FXの1,000通貨とは|必要証拠金・よくある質問を解説
FX取引の1,000通貨とは、取引数量のことです。
FX会社によって最小取引数量は異なり、最小取引数量を1,000通貨とする会社や、1万通貨とする会社が一般的です。
取引数量の違いによって、FXに必要な資金量や損益が異なるため、取引を始める前に必ず押さえておきたい内容です。
本記事では、FX取引の1,000通貨について「どの程度の証拠金が必要なのか」「相場が動くとどれくらいの損益になるのか」などを詳しく解説していきます。
目次
- 1.FXの1,000通貨とは
- 2.FXで1,000通貨取引する際の証拠金
- 3.FXの1,000通貨取引シミュレーション
- 4.FXの1,000通貨・10,000通貨を比較
- 5.FXで1,000通貨取引する際の注意点
- 6.FXの1,000通貨取引に関するQ&A
- 7.【まとめ】FXの1,000通貨とは|必要証拠金・よくある質問を解説
FXの1,000通貨とは
ここでは、FXの1,000通貨の意味と、関連用語のロット(Lot)とは何かを解説します。
- ・意味
- ・ロット(Lot)とは
意味
FX取引の1,000通貨とは、通貨ペアの取引数量のことです。
最小取引数量を1,000通貨としているFX会社の場合、取引は1,000通貨、2,000通貨、3,000通貨…といったように1,000通貨の整数倍の数量で行われ、1,500通貨などの非整数倍での数量では取引できません。なお、FX会社によっては最小取引数量が10,000通貨で、この場合は10,000通貨、20,000通貨、30,000通貨…といった数量で取引することになります。
ロット(Lot)とは
ロット(Lot)とは取引数量の単位を表す用語です。
FX会社(取引口座、取引ツール)によって1ロットが表す数量が異なり、一般的には1ロットは1,000通貨や10,000通貨と設定されています。
1ロットが1,000通貨の場合は、2ロットは2,000通貨、3ロットは3,000通貨です。
FX取引で発注する際には、取引画面にて買いたい(売りたい)注文数量をロット単位で入力します。
ロットについては「FXのロット(Lot)とは?」の記事で詳しく解説しています。
FXで1,000通貨取引する際の証拠金
ここでは、FXで1,000通貨取引する際の証拠金をどのように算出するのか、考え方と計算例を紹介します。
- ・考え方
- ・計算例
考え方
取引にいくら証拠金が必要なのか(必要証拠金)の計算には、為替レートとレバレッジを用います。
レバレッジとは、FX会社に預けた資金(証拠金)を担保とし、預けた資金以上の金額で取引できる仕組みのことです。
日本のFX会社の場合、個人口座のレバレッジは最大25倍と定められています。
取引を高いレバレッジで行う場合、必要な証拠金が少なくて済みますが、その分損失のリスクもあるため注意が必要です。
計算例
それでは、1,000通貨取引する際の必要証拠金の計算式を見ていきましょう。
-
必要証拠金=為替レート×1,000通貨÷レバレッジ
例えば、「1ドル150円」の為替レートで1,000通貨の取引を行う場合、
- 150円×1,000通貨=150,000円
となり、15万円分のポジションを持つことになります。
そしてレバレッジ25倍で取引するとなると、
「150,000円÷25倍=6,000円」となり、1,000通貨取引する際の必要証拠金は6,000円と求められます。
FXの1,000通貨取引シミュレーション
1,000通貨取引した際の損益は、以下の計算式でシミュレーションできます(クロス円の場合)。
-
損益=獲得pips数×0.01円(1pip)×1,000通貨
- ・5pips動いた場合
- ・100pips動いた場合
5pips動いた場合
1,000通貨で5pips動いた場合の計算式は、以下の通りです。
-
損益=5pips×0.01円×1,000通
上記式の通り計算すると、損益は50円になります。
100pips動いた場合
1,000通貨で100pips動いた場合の計算式は、以下の通りです。
-
損益=100pips×0.01円×1,000通貨
上記式の通り計算すると、損益は1,000円です。
FXの1,000通貨・10,000通貨を比較
取引数量が変わると、損益・スプレッド・証拠金も変化します。
どのように変化するのか、表でまとめると以下の通りです。
1,000通貨 | 10,000通貨 | |
---|---|---|
1pipの損益 | 10円 | 100円 |
1回の取引にかかるスプレッド(0.3銭の場合) | 3円 | 30円 |
必要証拠金(1ドル150円計算) | 6,000円 | 60,000円 |
このように1,000通貨と10,000通貨では、10倍の差が生まれます。
FXで1,000通貨取引する際の注意点
FXで1,000通貨取引する際の注意点は以下の通りです。
- ・ロット(Lot)あたりの取引数量を確認する
- ・いくらの日本円に相当するのかを考える
- ・手数料に気を付ける
- ・レバレッジを高くしすぎない
ロット(Lot)あたりの取引数量を確認する
前述の通り、FX会社(取引口座、取引ツール)によって1ロットがいくらの数量を表すのかは異なります。
ロット数を間違えると想定外の大きな損失が生じるリスクがあります。
例えば、1ドル150円の時に買いポジションを保有し、1ドル145円に為替レートが下落した場合で考えてみましょう。
- 【1,000通貨の場合の損失】500pips×0.01円×1,000通貨=5,000円
- 【10,000通貨の場合の損失】500pips×0.01円×10,000通貨=50,000円
このように1,000通貨と10,000通貨では、10倍もの差が生じます。
FX会社または取引ツールを選択する際には、1ロットあたりの取引数量を必ず確認するようにしましょう。
OANDA証券の「ベーシックコース」は、OANDA証券の口座をお持ちであれば利用でき、1通貨単位からの取引が可能です。
約6円(1ドル150円計算)から取引を始めることができるため、初心者の方でもFXを練習しやすい環境です。
OANDA証券の口座をお持ちでない方は、以下のボタンより口座開設が行えます。
いくらの日本円に相当するのかを考える
同じ1,000通貨でも、通貨ペアによってレートが異なるため、日本円でいくらに相当するのかが変わります。
例えば、2024年5月15日時点で米ドル/円は約15万6,000円ですが、英ポンド/円は約19万7,000円、豪ドル/円は約10万4,000円です。
また、上述の計算式によって求められる必要証拠金にも格差があります。
手数料に気を付ける
国内のFX会社では、取引手数料や口座開設手数料など、直接的な手数料はかからないのが一般的です。
しかし、実質的な手数料にあたるスプレッドがあります。
スプレッドが大きければ取引コストも高くなるため、スプレッドが広がるタイミングや時間帯には、慎重に取引をする必要があります。
また、取引の回数が多いほどスプレッドの総額も増えていくため、必要以上に取引しないことも重要です。
レバレッジを高くしすぎない
国内のFX会社では、最大25倍までレバレッジをかけることが可能です。
しかし、初心者にとってレバレッジ取引はリスク管理が難しいといえます。
経験が浅いうちは、実効レバレッジ(純資産額に対して取引ポジションが何倍なのか)を高くても5倍程度に留め、大きな利益を狙うよりもリスクを抑えることを優先しましょう。
FXの1,000通貨取引に関するQ&A
1,000通貨取引に関してよく見られる疑問点は、以下のようなものです。
- ・10,000通貨取引する際の証拠金はいくらですか?
- ・FX会社によって最小取引通貨量単位は決まっていますか?
- ・1,000通貨取引する際のスプレッドはいくらですか?
- ・1,000通貨は何ロットですか?
10,000通貨取引する際の証拠金はいくらですか?
10,000通貨取引する際に必要となる証拠金の計算式は、以下の通りです(レバレッジは25倍)。
-
必要証拠金=為替レート×10,000通貨÷レバレッジ
例えば「1ドル150円」の場合、「150円×10,000通貨÷25倍」で、必要証拠金60,000円と求められます。
同様の計算により、「1ドル100円」の場合は「100円×10,000通貨÷25倍」で、必要証拠金は40,000円です。
以上のように、必要証拠金は為替レートによって変わります。
FX会社によって最小取引通貨量単位は決まっていますか?
最小取引単位は、FX会社(取引口座、取引ツール)などによって異なります。
多くのFX会社は、1,000通貨もしくは10,000通貨に設定していますが、1通貨、10通貨、100,000通貨などもあります。
1,000通貨取引する際のスプレッドはいくらですか?
スプレッドの値はFX会社や通貨ペアによって異なりますが、OANDA証券の米ドル/円であれば0.3銭〜0.8銭となっています(2024年5月16日時点)。この場合、米ドル/円を1,000通貨取引するとスプレッドは3円〜8円になります。
OANDA証券の各通貨ペアのスプレッドは、「スプレッド比較」のページで確認できます。
1,000通貨は何ロットですか?
FX会社によって異なりますが、1,000通貨が最小取引数量の場合は1,000通貨は1ロットです。
10,000通貨を最小取引数量としている場合の1,000通貨は0.1ロットとなります。
【まとめ】FXの1,000通貨とは|必要証拠金・よくある質問を解説
FXの1,000通貨とは、取引する際の取引数量のことです。
1,000通貨での取引に必要な証拠金は「為替レート×1,000通貨÷レバレッジ(25倍)」で計算できます。
FX会社によって最小取引数量は異なり、取引数量の違いによってFXに必要な資金量や損益が変わるため注意が必要です。
取引を始める前には、 1ロット(Lot)あたりの取引数量がいくらに設定されていて、日本円のいくらに相当するのかなど確認しておくと良いでしょう。
1,000通貨での取引を考えている方は、本記事を参考に必要証拠金や損益のシミュレーションを試してみてください。
FX初心者にオススメのコンテンツ
これからFXを始める初心者の方向けに、豊富なコンテンツを提供しています。コンテンツを読み進めていくことで、初心者の方でもFXをスムーズに始めることが可能です。またOANDAの口座保有者だけが使えるOANDAオリジナルインジケーターも提供しています。是非OANDAの口座開設をご検討ください。
Published by
OANDA Lab編集部
OANDA証券株式会社が運営する「OANDAラボ」は、FX/CFDを統計学的側面で科学するメディアです。外国為替(FX)や世界の株価指数、金や原油などの商品市場に関するマーケット情報やデータ、ニュースを提供しています。
会社名:OANDA証券株式会社
所在地:東京都千代田区平河町1-3-13 CIRCLES平河町 10階
加入協会:一般社団法人金融先物取引業協会 / 日本証券業協会 / 日本商品先物取引業協会 / 日本投資者保護基金
登録番号:第一種 金融商品取引業 関東財務局長 (金商) 第2137号
問い合わせ先:お問い合わせフォームから
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。