ピボット(PIVOT)とは|FX取引における意味・計算式・活用方法などを解説
FX取引のテクニカル分析で用いられる指標の1つに「ピボット(PIVOT)」があります。
値動きの目標や売買シグナルとして利用できるピボットは、チャートの流れを読む上で理解しておくべきツールです。
本記事では、ピボットの特徴や使い方、計算式などを解説します。
目次
- 1.ピボット(PIVOT)とは
- 2.ピボット(PIVOT)の活用方法
- 3.ピボット(PIVOT)に関するQ&A
- 4.【まとめ】ピボット(PIVOT)とは|FX取引における意味・計算式・活用方法などを解説
ピボット(PIVOT)とは
ピボットは、RSIやパラボリックの開発者であるJ・W・ワイルダーが考案したテクニカル指標です。
前日の値動きから計算される全7本のライン(価格)で構成されます。
ここでは、ピボットの詳細について、以下の項目に分けて解説します。
- ・基準
- ・種類
- ・一般的な計算式
基準
ピボットは7本のラインで構成され、その基準となる線がピボット(P)です。
下図の通り中心にPの線があり、上下に「R1・R2・R3・S1・S2・S3」の線が描画されます。
出典:TradingView
Pの値は「前日高値、前日安値、前日終値の平均値」によって算出されます。
他の6本の線は、このPの値を基に計算されます(計算式は後述します)。
種類
ピボットは、ベースとなる時間足によって、以下のような種類に分かれます。
ピボットの種類 | ベースとなる時間足 | 相性の良いトレードスタイル |
---|---|---|
デイリーピボット | 日足 | 短期トレード |
ウィークリーピボット | 週足 | 中長期トレード |
マンスリーピボット | 月足 | 中長期トレード |
デイリーピボットは前日のローソク足、ウィークリーピボットは前週のローソク足、マンスリーピボットは前月のローソク足から、各ラインの値を求めます。
一般的なピボットは「デイリーピボット」です。
ピボットの種類が変わっても、基本的な使い方は変わりません。
それぞれ相性の良いトレードスタイルが異なるため、自身のスタイルに応じて使い分けましょう。
一般的な計算式
中心となるピボット(P)の計算式は、以下の通りです。
- ピボット(P)=(前日高値+前日安値+前日終値)÷ 3
3つの数値を足して3で割っているため「ピボット=前日高値、前日安値、前日終値の平均値」となります。
そして、残り6つの線はピボット(P)を基準として、以下の計算式で算出します。
P | (前日高値+前日安値+前日終値)÷3 |
R1 | 2×P-前日安値 |
R2 | P+前日高値-前日安値 |
R3(HBOP) | 2×P-2×前日安値+前日高値 |
S1 | 2×P-前日高値 |
S2 | P-前日高値+前日安値 |
S3(LBOP) | 2×P-2×前日高値+前日安値 |
こうして算出された値をラインにすると、以下の画像のようになります。
出典:TradingView
ピボット(PIVOT)の活用方法
ピボットの活用方法のポイントをまとめると、以下の通りです。
- ・R1・R2・S1・S2は逆張りの目安
- ・R3(HBOP)・S3(LBOP)は順張りの目安
R1・R2・S1・S2は逆張りの目安
R1・R2・S1・S2の4つの線は、逆張りの目安です。
まず、R1・R2まで上昇したら下落に転じる可能性が高いと考え、売りを仕掛けます。
同様に、S1・S2まで下落したら上昇に転じる可能性が高いと考え、買いを仕掛けます。
出典:TradingView
R1・S1を突破した場合、次のR2・S2が逆張りの目安となります。
さらにR2・S2も突破した場合、次のR3(HBOP)・S3(LBOP)は逆張りではなく「順張り」の目安となります。
この意味は次の段落で解説します。
以下の図は、実際にR1とR2で反転したチャートです。
出典:TradingView
常に相場がこのように動くわけではありませんが、R1・R2・S1・S2では相場が反転する可能性が高いと考えられます。
R3(HBOP)・S3(LBOP)は順張りの目安
R3(HBOP)とS3(LBOP)は、順張りの目安です。
R3は別名で「HBOP」といい、「High Break Out Point」(ハイ・ブレイクアウトポイント)を意味します。
ここまで価格が上昇すると「上昇トレンドモード」と判断されます。
S3は別名で「LBOP」といい、「Low Break Out Point」(ロー・ブレイクアウトポイント)を意味します。
ここまで価格が下落すると「下落トレンドモード」と判断されます。
いずれもトレンド相場と判断できることから、そのトレンドに乗る順張り戦略に切り替えるのが有効です。
具体的には、R3(HBOP)到達で買い、S3(LBOP)到達で売りを仕掛けます。
出典:TradingView
ピボット(PIVOT)に関するQ&A
ピボットに関してよく見られる疑問点は、以下のようなものです。
- ・フィボナッチとの違いは何ですか?
- ・同じ値で使い続けることはできますか?
フィボナッチとの違いは何ですか?
フィボナッチにはリトレースメントやエクスパンションなどがありますが、フィボナッチのテクニカル全般とピボットは、計算の基となる要素が異なります。
フィボナッチはフィボナッチ数列から導き出された「黄金比」を、ピボットは前日などの「過去の値動き」を基にしています。
いずれもトレンドの押しや戻りの目安として利用したり、その目安を突破した際には順張りに切り替えるポイントとして利用されます。
同じ値で使い続けることはできますか?
デイリーピボットは1日で計算し直すため、同じ値で使い続けられるのは当日中のみです。
翌日には、前日の高値・安値・終値を基に、新たなピボットの値が算出されます。
一般的なチャートツールのピボットは、翌日以降も自動的にラインが表示されるため、新たに設定し直すなどの手間はかかりません。
【まとめ】ピボット(PIVOT)とは|FX取引における意味・計算式・活用方法などを解説
ピボットはチャートに7本の線が表示されるテクニカル指標で、前日の値動きから当日の価格変動の範囲を予想できます。
R1・R2・S1・S2に到達したら逆張り、R3(HBOP)・S3(LBOP)に到達したら順張りと、取引の判断をシンプルに行える点が特徴です。
ただし、全ての相場がピボットでの予想通りに動くわけではないため、他の指標も組み合わせながら、より深く相場の流れを読む必要があります。
他のテクニカル分析はもちろん、ファンダメンタルズ分析も考慮しつつ、より根拠のある取引を行うようにしましょう。
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