複数本(3本、4本)の移動平均線の使い方や取引のやり方
3本の移動平均線(Moving Average:MA)の使い方
2本の移動平均線を用いた分析によってライン同士の交差や接近・乖離を目安に、ゴールデンクロス/デッドクロス(GC/DC)、タッチ&ゴー、乖離からの逆張りといった売買シグナルを読み取ることができます。これに3本目(4本目)と加えて、さらに読み取れる情報を増やす方法があり、一般的には短期・中期・長期の組み合わせで用いられます。
3本目を加えることによるメリットは、トレンドの判断、もみ合いの判断を付けやすくなることです。短期>中期>長期の順に並んでいれば上昇トレンド、その逆は下降トレンド、順序が整っていない場合はもみ合いという判断が可能です。2本の組み合わせではもみ合いの判断が難しいですが、3本(以上)ではそれが可能となります。
画像1/短期・中期・長期の移動平均線
5日移動平均線(青) 10日移動平均線(赤) 20日移動平均線(緑)
3本を組み合わせることで、買いでも売りでもない中立の状態(もみ合い)を判断することができます。2本や1本の移動平均線を用いる場合は、売買サインがいわゆるドテンになりますが、その弱点を克服してトレードを見送る判断をすることができるのです。
パラメータの組み合わせは、短期の倍を中期、中期の倍を長期とすることが一般的です。例えば、5-10-20期間などです。これは、1970年代にR・C・アレンが提唱した「4-9-18日手法」の組み合わせの影響が大きそうです。
4本の移動平均線の使い方
3本の移動平均線にもう1本追加して合計4本を使用する場合は、2本ずつの組み合わせで考えるのが一般的です。ここでは、5-10-20-40期間の倍になっていくパラメータの例を紹介します。それぞれを短期、中期1、中期2、長期とした場合、「短期と中期1」(短期グループ)の順序が、「中期2と長期」(長期グループ)の順序と揃った際に売買シグナルと考えます。つまり、長期グループをフィルター役として、短期グループによるGC/ DCのダマシを減らすわけです。
画像2のAでは、短期グループのGCが発生していますが、長期グループはまだ下降の位置関係です。その後、長期グループが上昇の位置関係になったBの局面で、再び短期グループのGCが発生し、ここを売買シグナルと考えます。結果論として、Aから上昇が始まっているわけですが、その時点では長期グループが下降を示しており、ダマシになってもおかしくはありませんでした。
一方、Bの地点では、長期グループが上昇を示しているため、Aよりも確度の高い売買シグナルであると解釈することができます。
画像2/4本の移動平均線(短期グループと長期グループ)
短期グループ:5日移動平均線(青) 10日移動平均線(赤)
長期グループ:20日移動平均線(緑) 40日移動平均線(橙)
監修:山中康司氏
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