ROC(Rate of Change)とは|計算式・使い方・設定方法などを詳しく解説
ROC(Rate of Change)は、当日の終値と過去の終値の変化率を示すテクニカル指標です。
ROCを用いることで、相場の勢いや方向性を測ることができます。
本記事では、ROCの意味や計算式、使い方や設定方法などを解説します。
ROCとは
ここではROCの意味と計算式を解説します。
- ・意味
- ・計算式
意味
ROCとは「Rate of Change」の略で、日本語に直訳すると「変化率」です。
ROCは、当日(直近)の終値と、過去の終値の変化率から、現在の水準を示します。
ROCは以下のチャートのように、折れ線グラフで表示されます。
出典:TradingView
計算式
ROCの計算式は、以下の通りです。
- ROC=(直近の足の終値/n本前の足の終値)-1
- ※n=指定したい任意の本数前
例えばドル/円相場で、直近の足の終値が145.0円、5本前の足の終値が144.0円の場合、下図のように計算します。
答えの0.6%は、直近の足が5本前よりも0.6%上昇していることを意味します。
ROCの基本的な使い方
ROCは、グラフが中心線(0ライン)の上下どちらにあるかで、相場の強気・弱気を判断します。
0ラインから離れているほどトレンドの勢いが強く、0ライン付近で推移している場合はレンジ相場(もみ合い相場)と判断します。
0ラインより上にある | 強気相場 |
0ラインより下にある | 弱気相場 |
実際のチャートを用いて、解説します。
- ・0ラインより上なら強気相場
- ・0ラインより下なら弱気相場
0ラインより上なら強気相場
ROCが0ラインより上にあれば、強気相場と判断されます。
以下のチャートでは、ピンクの部分が強気相場と考えられます。
出典:TradingView
同じピンクの部分でも、箇所によって上昇の勢いには差があります。
0ラインより下なら弱気相場
ROCが0ラインより下にあれば、弱気相場と判断されます。
以下のチャートでは、水色の部分が弱気相場と考えられます。
出典:TradingView
同じ水色の部分でも、箇所によって下落の勢いには差があります。
ROCの設定方法(OANDA証券の場合)
ここでは、MT5、MT4にOANDA証券が提供しているROCを設定する方法について解説します。
OANDA_ROC(通常版)、OANDA_Multi_ROC(マルチタイムフレーム仕様)はこちらからダウンロードすることができます。
ダウンロードしたインジケーターのファイルは、MT5・MT4のメニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」をクリックし、表示されるエクスプローラーの「MQL5」フォルダ(MT4の場合はMQL4)内の「indicators」のフォルダの中に入れます。
MT5・MT4を再起動すると、インジケーターのインストールが完了します。
OANDA ROC(マルチタイムフレーム版の場合はOANDA_Multi_ROC、以下同様)をMT5・MT4の画面に表示するには、チャートを選択した上で、ナビゲーター内のOANDA_ROCをダブルクリック、またはチャート上にドラッグ&ドロップします。
表示される設定画面で設定を行います。
最初にMT5の場合は「仕様」タブ、MT4の場合は、「全般」タブの「DLLの使用を許可する」の部分にチェックを入れます。
【MT5の場合】
出典:MT5
出典:MT4
その他の設定は主に「インプット(MT4の場合はパラメーターの入力)」タブで行います。
出典:MT5
主な設定項目は次の通りです。
変数名 | 内容 |
---|---|
時間足(マルチタイムフレーム版のみ) | どの時間足のROCを表示するかを指定します。 |
期間 | ROCを算出するための期間を指定します。 デフォルトは12です。 |
ROCのチャート上のレベル(水平線)を追加、削除する場合は、「レベル」タブで行います。
追加する場合は「追加」ボタンを押し、追加する水準を入力し、指定します。
削除したい場合は削除する水準を選択した状態で「削除」ボタンをクリックし、削除します。
出典:MT5
OKを押すと、設定したレベルが反映されます。
出典:MT5
ROCの活用方法
ここでは「OANDA_ROC」と「OANDA_Multi_ROC」の活用方法を解説します。
- ・「OANDA_ROC」を活用した順張り
- ・「OANDA_Multi_ROC」を活用した逆張り
「OANDA_ROC」を活用した順張り
「OANDA_ROC」は順張り(トレンドフォロー)で有効に活用できます。
順張りで活用する手順は、以下の通りです。
詳しい手法は、以下の記事で解説しています。
「OANDA_Multi_ROC」を活用した逆張り
「OANDA_Multi_ROC」は逆張りで有効に活用できます。
逆張りで活用する手順は、以下の通りです。
詳しい手法は、以下の記事で解説しています。
>「OANDA_Multi_ROC」を用いた逆張りのトレード手法
【まとめ】ROCとは|計算式・使い方・設定方法などを詳しく解説
ROC(Rate of Change)は、当日の終値と過去の終値の変化率から、トレンドの向きと強さを測るテクニカル指標です。
0ラインより上にあれば強気相場、下にあれば弱気相場と判断できます。
トレンドをより正確に読み取るためには、他のテクニカル指標と併用することなどが推奨されます。
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