TradingViewの内蔵ストラテジー「MovingAvg Cross」のロジック概要や注意点を解説
この記事では、TradingViewにデフォルトで内蔵された「MovingAvg Cross」について紹介します。
1.ロジック概要
日本語で「移動平均と価格の交差ストラテジー」と名付けられています。
文字通り、移動平均線と価格の交差をシグナルとするストラテジーで、ローソク足の終値が移動平均線を上抜けば買いを行い、下抜けば売りを行い、これらをドテンで繰り返します。
2.ストラテジーテスター
パラメーターは以下の2種類です。
期間は移動平均線の設定で、デフォルトは9です。
ConfirmBarsは、エントリーが行われるために、何本の終値を必要とするかを定義します。
例えばConfirmBars=3の場合、終値が移動平均より高い状態が3回続いたときに、エントリーのシグナルが出ます。
デフォルトでは1です。
【パラメーター初期設定】
期間 | 9(移動平均線の期間) |
---|---|
ConfirmBars | 1(エントリーの条件) |
【プロパティ初期設定】
初期資金 | 1,000,000(ストラテジーで取引可能な初期資金) |
---|---|
基準通貨 | デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨) |
発注サイズ | 1取引(取引ごとの枚数) |
ピラミッディング | 1注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数) |
単純なルールではありますが、パラメーターを調整することによって成績向上の可能性があります。
移動平均線の期間を長くすればシグナル回数が少なく、期間を短くすればシグナル回数が多くなります。
ドテンのストラテジーということでポジションを長く持ちすぎる傾向があり、この点は改善の余地がありそうです。
【米ドル/円 4時間足(デフォルト)】
米ドル/円の4時間足では右肩上がりの成績となりました。
しかし、日足や1時間足では成績が振るいませんでした。
相性の良い通貨ペアや時間軸がありそうです。
【米ドル/円 日足(ConfirmBars:2)】
米ドル円の日足をデフォルト設定でテストすると、マイナスの収益でした。
しかし、ConfirmBarsを2に変更したところ成績は改善されました。
このストラテジーは、通貨ペアや時間軸によって成績が大きく異なる傾向がありました。
移動平均線やエントリー条件のパラメーターを変更することで、成績を向上できそうです。
3.注意すべきポイント
- ・通貨ペアや時間軸で成績が大きく変化
- ・トレンドにメリハリがある場合は機能しやすい
- ・レンジ相場が多いと勝率は低め
- ・パラメーター変更で成績が向上
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